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4カ国で140トン見通しは実に1999年以来!〜シラス池入れ〜 [本紙記事/速報]

『中国今現在の池入れ64トン!』
 
 都内の桜も、おだやかな陽気のなかで“満開”となった。週末の行楽地の人出が期待されると共に物の動きも活発化するものといえる。こうしたなかで、うなぎ業界は国内外のシラスうなぎ池入れもすでに大勢を決した感がある。関係者の話をまとめてみると、日本を除いて「すでにかなり入っていた」情報をもとにアンケートをしてみると、3月31日現在の各国の池入れ総量は別表のように、日本が27.2トン、台湾が21〜22トン、韓国14トン、そして大陸中国が実に64トンを越す大量で、合わせて126〜127トン。これに漁期を残している中国が、あとどのくらいの採捕が可能であるかによっては、140トンまで伸びるものといえる。とにもかくにも自然界のこと、採れる時は当然ながら余分目に池入れすることは不漁年の“ドタバタ”を考えるとしかたないこと。
 
 ただ、心配されるのが4カ国のシラスが、シーズンに向けて在鰻を含めていっせいに育ってくること。それによる需給バランスの崩れで、あの悪夢の“三ケタ相場”への途を辿らざるを得ないのか、大いに気になるところだ。ここ3〜4年は、輸入ものの残留薬問題で国産に追い風となって各地の大手を中心とした生産者の“うるおい”は近年にないとまでいわれてきている。が、さすがに昨年頃から、消費者からの“高すぎる国産”への嫌気感が顕著となり、相場が通りづらくなり、一部の大手加工企業は「先行きにつなげるため…」と採算を度外視しての生産販売を余儀なくされる状況もある。
 養鰻業者にとって確かに昨年までのシラス価格高騰やエサ、魚油、重油などの軒並みの値上がりの中で大変とはいえる。が、他の淡水魚は長らく続く売れ不振による魚価低迷、それに海のハマチ、タイなどの養殖業者も同様だ。ウナギの業界のような「余禄?」はみじんもなく、その年、その年の天然ものの漁獲量と互いの思惑のなかでの生産で一喜一憂する。いわゆる種苗を人工ふ化できることの隘路というべきか。それも殆ど採算がとれない状況にあるともいわれる。そうした養殖業界が背景にあるなかでウナギ業界は“幸いしている”といって過言でない筈。やはり利益になるという概念が強いのかもしてないが、かつての養鰻漁協の養鰻業者は各地ともドンドンといった感じで転廃業がつづき、かつとどまらない。それに反して、企業養鰻として進出した企業は、しかも拡大、さらに加工場をも併設する勢いだ。それだけに水産養殖のなかで“商売になる”のがウナギなのかもしれない。こうした背景を十分に理解して、来る“三ケタ相場”を阻止する意味からも高値で停滞していた消費を早々に回復させるための諸策を流通界を通して積極的に働きかけるべきだろう。


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