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美味!!「鯉」メニューのお店5〈2016年5月25日号掲載〉 [本紙記事/速報]


川魚料理「川甚」

食べることでわかる鯉のおいしさ 若い世代にもっとPRを!

鯉料理を扱うお店を紹介する「美味!!『鯉』メニューのお店」シリーズ。今回は映画『男はつらいよ』の舞台として有名な東京・葛飾区柴又の、創業200年以上の老舗川魚料理店「川甚」を訪問。8代目の天宮一輝代表取締役に鯉料理へのこだわりや鯉の消費の傾向、需要の拡大に向けた方策などについてお話を伺った。

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「川甚」の外観

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「川甚」の歴史は非常に古く、江戸後期の寛政年間(1790年代)の創業。交通が未発達だった当時、この付近は船での移動がメインだった。このため、明治時代までは利用客が船でそのままお座敷に上がれるように江戸川べりに建てられており、川もきれいだったことから江戸川の水を引いた生簀から鰻や鯉をすくいあげて調理していた。大正7年に河川改修で川べりから堤外に移転、昭和39年に再度の河川改修で現在のビルとなり、さらに平成19年には現在の新館がオープン。夏目漱石や松本清張ら、多くの文豪の作品に登場したことでも知られている。
帝釈天のすぐ近くということもあり、全国各地から観光で訪れる客のほか、法事を終えたあとに来店する客も多い。平日は比較的高年齢の利用客が多いが、休日には40代くらいの夫婦の利用客も増える。

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「鯉のあらい」

鯉は群馬県産の1.5kg/尾前後のものを使用。メインで提供している鯉料理は「洗い」「鯉こく」「甘煮」の3品だが、「鯉こく」と「洗い」がメニューに含まれているコース料理を注文する客が多いという。1尾の鯉から作れる「洗い」は6〜7人前。また、鰻は「並鰻重」が売れ筋商品となっている。
「川魚は海水魚と違って生きているうちに調理しなければなりません。特に洗いは鮮度が最も大切ですから、お客様が召し上がる直前にさばいています」。
天宮社長は鯉料理へのこだわりについてそう話す。ただ、昔と比べて鯉の消費は落ち込んでおり、なかなか戻ってこない。

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「鯉の旨煮」

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「鯉こく」

「多いときには一回で300kgほどの量を生簀に入れていましたが、今では大体100kgほどでしょうか。また、10数年前にコイヘルペスが発生した際には3ヶ月ほど鯉を使用することができませんでした。お客様からもお問い合わせがありましたが、『洗い』はスズキで、『鯉こく』はお吸い物で代用させていただきました」。
一方で、「普段なかなか鯉を召し上がる機会がないので、食べず嫌いのような傾向も消費の低迷に拍車をかけているのではないでしょうか」とも指摘する。

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鯉は群馬県産で、1尾1.5kg前後

「『鯉は泥臭い』という潜在意識もあるようですが、鯉を初めて召し上がったお客様でも『全然クセがありませんね』とおっしゃってくださいます。お客様には『召し上がったご感想をお聞かせください』とお伝えしていますが、やはり『おいしい』というご感想が聞けることが一番嬉しいです。もちろん味覚は十人十色ですが、一度でも召し上がっていただければ鯉のおいしさや魅力が理解していただけると思います」。
「鯉こく」を客席で土鍋で温めるのも、利用客にいい素材を熱々の状態でおいしく食べてもらいたいという配慮からだ。

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「うな重」

「特に『洗い』はフレッシュでおいしいですし、お客様からお問い合わせがあったときも『ぜひお召し上がりください』とお勧めしています。また、鯉のおいしさを一番知っている調理担当者がお客様の立場に立って調理したりご提供したりする姿勢も重要です」。

今後、消費を取り戻すためにどのような対策を考えているのだろうか。
「お客様によって嗜好は異なりますが、当店の看板である3品を一人でも多くの、特に若いお客様に召し上がっていただく必要があるでしょう。サラダ仕立ての『鯉洗いのカルパッチョ』は若いお客様でも注文しやすいように少しハードルを下げたものです。今後はそうしたメニューも考え、若いお客様に召し上がっていただける機会を増やしたいですね」。
天宮社長はそう強調した。

「川魚料理 川甚」
〒125-0052 東京都葛飾区柴又7-19-14
電話:03-3657-5151
営業時間:平日 11時〜15時 17時〜21時(要予約) 土日祝日 11時〜21時(17時以降要予約)
水曜定休

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8代目の天宮一輝代表取締役

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