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美味!!「鯉」メニューのお店16〈2016年10月15日号掲載〉 [鯉シリーズ]


茨城県石岡市 割烹旅館「いづみ荘」

「鯉の美味しさを知っていただきたい」

今回の「鯉シリーズ」は鯉料理を提供しているお店として、前号で掲載した茨城県行方市の理崎養魚場の取材の際に訪問した同県石岡市の割烹旅館「いづみ荘」を紹介したい。霞ヶ浦のほとりに位置し、1階には和食レストランを併設、気軽な食事、家族との宿泊といろいろな楽しみ方ができる。また、地元で養殖された鯉を使用した「あらい」と「旨煮」のほか、脂の乗った国産の「うなぎ蒲焼」や「鮒すずめ焼き」など新鮮な川魚料理を味わえるのも自慢。女将の石本惠子さんに鯉料理のこだわりやサービス面などについてお話を伺った。

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「いづみ荘」の外観

割烹旅館「いづみ荘」は昭和28(1953)年、釣り堀として創業。平成10(1998)年にリニューアルオープンを遂げた。すぐ目の前に国内第二位の面積を誇る風光明媚な霞ヶ浦が広がり、部屋からは霞ヶ浦から昇る朝日、筑波山へ沈む夕日が一望できるロケーションが魅力。市内に点在するゴルフ場からの帰りの客のほか、特に団体客や宴会の利用客は水戸市を始めとして近隣の市町から訪れる客が多く、中には東京や埼玉から訪れる客も。マスコミで紹介されたのを知って訪れ、「やっと来られた」と喜ぶ客や、実際に宿泊して目の前に広がる霞ヶ浦の景色に驚いた客もいるという。1階には食事処を併設、簡単な食事だけ楽しむこともできる。最近は50代〜70代の高年齢層の団体客が同窓会として利用する例も増えている。

「自然体でアットホームな雰囲気づくりを心がけ、お客様におうちに帰ってきた感覚を味わっていただけるように『お帰りなさい』という挨拶でお出迎えしています」。
女将の石本さんはおもてなしの面での工夫についてそう話す。
食材は地産地消にこだわり、野菜や卵なども地元のものを使用。特に川魚料理がおすすめで、中でも「鯉のあらい」「鯉の旨煮」「鯉こく」(要予約)「うな重」は高い人気を誇っている。鯉は隣接する小美玉市で養殖されたものを使用。1尾約2〜2.5kgと比較的大きめで、1尾であらいなら8人前、旨煮なら5人前が調理できる。

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「鯉のあらい」

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「鯉の旨煮」

「あらいはプリプリとした独特のフレッシュな食感が魅力です。新鮮な鯉を少し熱めのお湯で湯がいてから冷水で締めますが、水には氷は入れていません」。
女将の石本さんがそう話すように、食べてみると独特の食感が口に広がる。旨煮は地下水を使用したいけすで長時間かけて臭いを取り除き、ほどよい甘さの秘伝のタレでじっくりと味付けした絶品。石本さんも「時折、女性のお客様で旨煮の見た目に抵抗があるという方がいらっしゃいますが、当館で出された旨煮は召し上がってくださいます」と、おいしさの違いを強調。

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「うな重」

また、うな重は主に三河一色産と静岡産を使用。脂の乗ったふっくらとしたうなぎを先代から受け継いだ秘伝のタレで香ばしく焼き上げており、先にほかのメニューを味わってから最後にうな重を楽しむのがポイント。

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団体客用の宴会場も併設

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一方で、特に鯉は低迷している需要をいかに取り戻すかが課題といえるが、どのような対策を考えているだろうか。
「まずは若いお客様に召し上がっていただく必要があります。初めて召し上がるお客様には少し小さめのものを試食としてサービスでお出しし、鯉の美味しさを知っていただくようにしています。そういった取り組みを続けていきたいですね」。
一度味わってもらうことで初めて今後につながる。それを地道に続けていく姿勢も大切だろう。

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女将の石本惠子さん


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