SSブログ

美味!!「鯉」メニューのお店15〈2016年9月25日号掲載〉 [鯉シリーズ]


東京都台東区「駒形どぜう」

鯉料理を提供しているお店を紹介する「美味!!『鯉』メニュー」のお店シリーズ。今回は東京・駒形で200余年続く老舗のどじょう屋・駒形どぜうを訪問。小形輝昭副店長と蛯名功太調理副部長に、どじょう・鯉料理のこだわりや利用客からの声、今後の展望などについてお話を伺った。

1 のコピー.JPG













歴史を感じさせる「駒形どぜう」の外観

駒形どぜうは1801年の創業。初代が18歳のときに江戸に出て数年間奉公したのち、駒形にどぜう汁やどぜうなべを商う飯屋を開店したのがきっかけ。当時から駒形は浅草寺にお参りする参詣ルートのメインストリートだったことや、当時、神田に市場があり、野菜売りに来る商人が多数往来していたことなども相まって、街道に面していた駒形どぜうは大勢の利用客で繁盛した。
どじょうは国産の養殖ものを使用。九州や鳥取など全国各地から厳選しているが、需要期の夏場に国産が不足気味の場合は台湾産を使用することも。

2 のコピー.JPG
3 のコピー.JPG

























1階の開放的なお座敷と、2階のテーブル席とを選べる

「やはり、いかに品質の良いどじょうを仕入れるかに気を使います。日数が経過すると骨が硬くなって品質が劣化してしまうので、仕入れてからなるべく日数を置かず、かつ品切れにもならないサイクルでお出しするのがポイントです。夏場はもちろん、年末年始に浅草でイベントが開催される際にも多くのお客様が来店されるので、各地からある程度の量を確保しておかなければなりません」。
小形副店長は品質面のこだわりについてそう話す。対して、調理する上ではどのような点に気をつけているのだろうか。

4 のコピー.JPG













「どぜう鍋」

「どじょうの旨味成分は産地によって異なりますし、『どぜう汁』は湿度や気温によってこうじの出具合も違ってくるので、温度管理にも気を配りながら甘さや濃度を決められた〝ストライクゾーン〟にいかに収めるかが非常に難しいところです」。
話すのは蛯名調理副部長。調理を担当する職人の舌が味を左右するが、大半の客からは「おいしかった」という好感触だ。

5 のコピー.JPG













「どぜう汁」

一方、鯉のメニューは「鯉のあらい」を提供。主に群馬県産を使用し、サイズは一尾一kgほど。やはり新鮮なものを出すため、客の注文が来てから調理するのが鉄則。小形副店長も「さっぱりしたものを食べたくなる夏は需要が増えます。お客様からも『新鮮で食べやすい』と好評です」と話す。
「鯉の消費は横ばい状態が続いていますが、当店としてはどじょうをメインで提供していく中で、さっぱりしたメニューとして引き続き『鯉のあらい』を提供していければと思います。若いお客様には冬でもおいしいことをアピールして召し上がっていただいています」。

6 のコピー.JPG













「鯉のあらい」

蛯名調理副部長はそう話し、他のメニューとはちょっと違う味としてお勧めしていく考えを示した。
「定期的にご来店いただくコアなファンのお客様に支えられているからこそ200年も続いているのではないでしょうか。そういうお客様を大事にしつつ、大きく背伸びせずに今のまま進んでいきたいですね」。
小形副店長もそう話し、根強いファンに支えられていることを強調。来店客によって違う味の好みにいかに合わせるか、日々試行錯誤している。

7 のコピー.JPG













小形輝昭副店長(左)と蛯名功太調理副部長

「駒形どぜう」
〒111-0043 東京都台東区駒形1-7-12
電話:03-3842-4001

nice!(2) 
共通テーマ:ニュース

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。