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今号のうなLady〈Vol.112〉2018年8月10日号掲載 [うなLady]



一条みすずさん 35歳
『クラブ ジャルダン』オーナー(福岡市博多区)

▼どんなときにうなぎを食べたいと思いますか?
-元気を出したいときやお祝い事のときに。

▼ニホンウナギが絶滅危惧種に指定されていることについて、どう思いますか?
-絶滅しないでほしいと思います。どうして絶滅危惧種になったのか、どうしたら阻止できるのかを考えて実践し、是非また繁栄してほしいです。

▼お仕事のやりがいをお聞かせください。
-スタッフがイキイキと働いていること。お客様が喜んでくださること。満席御礼の日。

▼お仕事ではどのようなことを心がけていますか?
-お客様のニーズを知ることと、お客様のご要望に添える接客をすることです。また明日から頑張ろう!と、明日への活力になるようなお店でありたいと思います。

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茨城県の網いけす養鯉の現況! [鯉シリーズ]



今回の鯉シリーズは鯉料理を提供しているお店はお休みし、番外編として全国でトップの生産量を誇る大産地・茨城県行方市を訪れ、霞ヶ浦北浦小割式漁業協同組合の組合長で、養殖場を持つ理崎茂男氏に養鯉の現状などについてお話を伺うとともに、所有する池を見学させていただいた。茨城県、特に霞ヶ浦北浦では湖内に張った網を生かして魚を飼う「網いけす養殖」という方法で鯉の養殖を行っており、理崎組合長は養殖した鯉を問屋や料理店を中心に卸している。

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霞ヶ浦北浦小割式漁協の事務所

「網いけす養殖」は網で水面を区切って行う養殖方法のひとつで、「小割式養殖」とも呼ばれる。現在は海面でハマチやタイなど魚類養殖の多くがこの方法で行われているほか、長野県の諏訪湖や茨城県の霞ヶ浦の鯉の養殖のように湖沼でも採用されている。竹や丸太の枠に網を取り付け、直接またはドラム缶や樽などの浮きで水面に浮かべる従来の方法に加え、最近では投餌や取り揚げなどの作業の足場を備えた鋼鉄製の枠に発泡スチロール製の浮きを使う方式も普及しているという。

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およそ5m四方の池を97面所有している

「光熱費がかからないのでコストの削減になるほか、大きさごとに分けて飼育しているので出荷の際に取り揚げやすいのが大きな特長です。また、スペースが限られている池や沼と違って魚が擦れたり傷んだりしにくいという利点もあります」。

理崎組合長は「網いけす養殖」のメリットについてそう紹介した。ほかにも、陸上池に比べて水の交換がいいため、多量の魚を飼育することができるという利点もある。網の大きさは縦5m、横5m、高さ3m。湖底に打ち込んだ支柱に網をつるし、理崎組合長は全部で97面を所有している。

一方で、風が強かったり台風に見舞われたりすると魚が逃げてしまうというデメリットもある。理崎組合長も「やっぱり台風や大雨の影響は受けやすく、毎年のようにあります。台風が来ないことを祈るしかないけど、自然のことですから。魚が逃げてしまうと大きな損失になりますが、そのままやり続けるしかありません」と、自然災害による損失もあることを紹介した。当然、悪天候のときには池揚げなどの作業は中止せざるを得ない。

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網いけす以外にも地下水を使用する池を所有

網いけす以外にも、地下水を使用している通常の池を所有。1尾の大きさはおよそ1〜2kgで、この大きさが最も需要があるという。年間の生産量は約80〜100t。年間を通じて5月の大型連休前、8月の盆前、12月と3回の出荷のピークがある。生産量の推移については「今年は例年よりやや落ちていますが、量自体はあまり変わりません。県全体でも昨年は1,087tで一昨年より減ったものの、依然全国1位を維持しています」と、大きな変化は出ていない。

ただ、平成15年に国内で初めてコイヘルペス(KHV)が発症した際にはやはり直撃を受けた。

「茨城県から移動禁止勧告が出されました。人体には影響ないのでお客様も特に慌てる様子はありませんでしたが、KHVをきっかけに廃業せざるを得ない生産者もいました」。
理崎組合長はそう話し、被害が深刻だったことを強調する。それ以前にも生産過剰で魚価が急落し、経営難で廃業してしまった生産者もいたという。現在では生産量も全国1位になるまで回復してきているが、どのように克服したのだろうか。

「お客様の要望どおりに鯉をお届けすることを続けてきたからだと思います。やはりお客様との信頼関係で成り立っているので、お客様から『このサイズがいい』と要望があればほぼ100%に近い形でお届けしています。どの大きさの鯉をどのくらい生産するかが難しく、最も技術のいるところですが、やはり地道にそれを続けていくしかありません」。

理崎組合長は当たり前のことが大切であることを強調する。

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鯉の池揚げの様子。年間生産量は80〜100t

また、今年の大型連休前には行方市からの依頼と補助を受け、鯉を広くPRしようと小美玉市内の道の駅で鯉の旨煮を販売したほか、鯉こくの無料配布も行った。普段食べる機会が少ないせいか利用客の反応もよく、比較的短時間で完売したという。理崎組合長も「ぜひまたやりたいですね。11〜12月の脂が乗った鯉のおいしい季節に実施してもいいかもしれません」と手応えを感じている。同時に、「あれをやろう、これをやろうと思ってもなかなか難しいですが、息子が本業として継いでくれているので、この先のことは息子に任せたいと思っています」と、将来については若い世代に任せたいという意思も示している。

「組合員の平均年齢も60歳を超えて高齢化が進んでいますが、極力ロスを出さず、全員が安心して続けていけるにはどうすべきかを考えています。『こういう鯉を作っていくのはどうか』といったことを常にお互いに話し合い、臨機応変な養殖を目指しています」。

相手の要望に合った鯉を提供するために定期的に組合員同士で意見交換を行い、次に生かしている。
 
理崎養魚場
〒311-3513 茨城県行方市手賀1517
TEL:0299-55-2055

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理崎茂男組合長(霞ヶ浦北浦小割式漁協)

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