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「蒲焼店が考える“これから”」116 〜2018年2月15日号掲載〜 [蒲焼店が考える“これから”]


2代目 三瓶 和弘氏
(うなぎ・天ぷら 川松/茨城県古河市)

国内・外産問わず、柔軟な姿勢で美味しく調理を

今シーズンのシラスウナギ漁は、かつてない不漁に見舞われている。活鰻流通価格も国内外産問わず軒並み、上昇するなか、現時点において値上げ、あるいはメニューの変更(詳しく)など、何らかの対応をすでに検討しているか。
「3月をめどに値上げを決めました。うな重の種類を1匹、1匹半、2匹の蒲焼を乗せたシンプルな物にしようと思っています」。

近年、仕入れ高を背景に厳しい販売状況のなか、販促、あるいはインバウンド消費(訪日外国人旅行者)のために何らかの対策などを行っているか。
「今年1月21日に地元の川魚料理店、鮒甘露煮店で構成する『古河の川魚料理を広める会』で“第1回 寒のうなぎ祭り”を開催いたしました。思っていた以上に反響があり、地域の専門店が力を合わせてPRすることは、素晴らしい結果につながるなと実感いたしました」。

ところで貴店では国産、中国産、台湾産(※どれも同じニホンウナギ[アンギラ・ジャポニカ種])のうち、どれを扱っているか。また今夏に向け、国産新仔不足必至のなか、今後をどのように考えているか。
「鰻専門店のイメージが強い為、5尾の国産のみを使用してきました。しかし、シラス不漁の中、今年に入り価格が高騰し、しかもサイズを選ぶ事も難しくなってきました。試しにと思い中国産、台湾産の活鰻をそれぞれ試食してみました。国産に比べて多少味に違いが有りますが、思った以上に美味しいと感じました。そこで、国産を中心にした基本は変えずに柔軟な考えを持ち、その時にある活鰻を使用する事にしました。国産、中国産、台湾産と別け隔てなく、鰻を美味しく調理する事を大切に感じています」

昨今、取り沙汰されるウナギ資源問題。専門店間では、天然ウナギ不使用の動き、完全養殖の商業化に向けた研究機関への募金活動など見受けられる中、“資源保護・管理問題”に関して、どのような意見があるか。
「うなぎを大切に取り扱う事を考えています。夏のイメージを払拭して1年を通して平均に鰻が売れるように考えていく事だと思います」。

資源と同様、深刻の度合いを高めるウナギ職人不足。その育成や確保については?
「ヨーロッパでは調理師は地位が高いと聞いています。誇りを持って仕事に打ち込むしかないと思いますし、そうした姿を見せるしかないと思います」

専門店を取り巻く環境が一変する中、〝鰻専門店〟として今後、どうあるべきか、何をしていくべきか?
「1年を通して美味しいと言われる鰻料理を提供していく事だと思います。お客様が『ハレの日のご馳走は鰻だね』と言って召し上がって頂けるように頑張って仕事をしていきます」

[データ]
「うなぎ・天ぷら 川松」
〒306-0033 茨城県古河市中央町2-8-63
電話:0280-22-7648

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美味!!「鯉」メニューのお店7〈2016年6月15日号掲載〉 [鯉シリーズ]


東京・葛飾区「川千家」

帝釈天と一体で地元を盛り上げる!

鯉料理を扱うお店を紹介する「美味!!『鯉』メニューのお店」シリーズ。7回目の今回は、東京・葛飾区柴又の老舗「川千家」を訪問、10代目の天宮久嘉代表取締役に料理へのこだわりや、鯉の消費拡大に向けた対策などについてお話を伺った。

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歴史ある「川千家」の外観と店内

「川千家」は1778(安永7)年創業、およそ240年もの長い歴史を誇り、5月25日号の本紙で掲載した同じ柴又の「川甚」とは目と鼻の先にある。やはり、帝釈天の参道に位置していることもあり、利用客のおよそ半数を参拝客や観光客が占める。
「当店は帝釈天と一体となって商売をしており、帝釈天を訪れたお客様をおもてなしするという意識を常に持っています」。
天宮社長は経営者としての心構えについてそう話す。取材に訪れたのは6月10日だったが、「毎月10日は『寅さんの日』で、参道で大道芸などが行われます。こうしたイベントにいらっしゃるお客様をもっと定着させたいですね」と話すように、平日にもかかわらず、多くの観光客で賑わっていた。

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「うな重 竹」と「鯉のあらい」

来店客のほとんどが注文するのが「うな重定食 竹」。鯉料理は「鯉あらい」と「鯉こく」を提供している。鯉は福島県猪苗代湖畔で養殖されたものを使用し、1尾の重さは3〜4kgほどで、やや丸みを帯びているのが特長。

「鯉こくはブツ切りしたものをそのまま入れて充分煮込み、味を濃いめにしているためエキスもよく出ています。あらいは脂っぽさを落としてさっぱりと仕上げ、独特の歯応えを特長として残しました。やはり創業当時からの味ですから大事にしていきたいですね」。
天宮社長は料理へのこだわりについてそう説明する。

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「鯉こく」

一方、消費面については「2週間に一度程度の割合でご来店いただくたびに鯉を注文されるほど熱烈なファンのお客様がいらっしゃいますが、やはり鯉自体が一般になじみが薄いこともあり、消費は昔と比べて減っています。鯉は食べると元気になるイメージがあるので、それをうまくアピールしていきたいですね」と、伸び悩んでいることを明かす。そのため少しでも鯉に親しみを持ってもらおうと、コース料理の一部として鯉のうろこを揚げた「鯉のうろこの唐揚げ」と、鯉の身をごま油であえた「鯉のごま油あえ」を提供。利用客から好評なら単品メニューとしての提供も考えている。

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「鯉のごま油あえ」と「鯉のうろこの唐揚げ」

「鯉の消費拡大のために『栄養豊富で元気が出る魚』という部分をPRしていく必要があるでしょう。食わず嫌いな傾向を改善していかなければなりません」。
天宮社長は鯉には多くの栄養が含まれていることを改めてアピール。加えて「地元の皆様に愛されなければ観光客の皆様にも愛されません。地域を盛り上げながら当店も盛り上げていくという昔からの方針で、引き続き地域に貢献したいと思います。来年には外国人観光客向けの宿泊施設もオープンする予定で、さらなる観光客の増加に期待したいですね」と、地元住民に愛されることの大切さも強調した。

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天宮 久嘉代表取締役

「うなぎ・川魚料理 川千家」
〒125-0052 東京都葛飾区柴又7-6-16
電話:03-3657-4151

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最新号20.4.15発行しました! [本紙記事/速報]


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主な内容〈8ページ建て〉
▼消費地、緊急事態宣言で深刻さ一層浮き彫りに 〜「コロナで先が見えない、体力消耗戦」(東京鰻蒲焼商組合・鴛尾誠一郎理事長)「今はじっと耐えるしかない」(淡水魚組合・木原眞一組合長)〜
▼「高校生うなぎニュース」動画配信開始 15日より/青鰻会
▼全国の鰻蒲焼支出額、2ヶ月連続のプラス 〜家計調査2月分(速報)2人以上の世帯〜
▼えっせい 鰻に魅せられて その110 〜“ピンチはクイズ”、過去にないコロナ問題を解く〜
▼国内外で60㌧上回る 〜令和2年度シラス鰻〜
▼新美貴資の「めぐる。」94 〜希望を灯し未来につなぐ 自分を守ることは大切な人を守ること〜
▼伝統と新アイディアで消流拡充 〜地産地消の「佐久鯉」栄養面でもPR〜
▼4月1日から販売開始 牛丼チェーンの「すき家」〜「うな牛あさり汁おしんこセット」〜
▼西友、春土用丑で長蒲焼特価販売 〜セブン、予約の蒲焼弁当!〜
▼目指すはアットホームな雰囲気の割烹屋 〜取材先で見つけた話題のうなぎ料理専門店 栃木県小山市「和どころ 佐のや」〜
▼今号のうなLady Vol.161
▼生鮮アユ、6月の需要期に期待 〜西友では串打ちでの販売も〜
▼栄養素に見る鯉の魅力② 元気の源で免疫力向上を 鯉を身近に〜耳よりコラム〜②
▼コロナ禍で業務筋の売れ行き苦戦 〜銀ザケ市況〜
▼緊急事態宣言発出で蒲焼専門店、様々な対応 “テイクアウトに特価”“夜の営業中止” 〜来月6日まで完全休業のお店も 「休業補償したくないのが見え見え」厳しい指摘も〜

その他。

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今号のうなLady〈Vol.98〉2018年2月25日号掲載 [うなLady]


牧野 美千子さん(53歳)
(株)諏訪商店・築地場外市場

▼どんなときにウナギを食べたいと思いますか?
-元気になりたいとき、夏バテしているとき。鰻の町「浦和」で生まれ育ち、自分も子供たちも幼い頃から七五三等の家族行事や外食は「鰻」でした。今でも特別なときの家族の外食は一番に「鰻」が浮かびます。蒲焼の香りが家族の思い出の香りです。

▼ニホンウナギが絶滅危惧種に指定されましたが、伝統の食文化を絶やさないためには何をすべきだと思いますか?
-環境の悪化や乱獲でそのようになったと思うので、やはり絶やさない努力はしなければいけないと思います。天然ウナギにこだわらず、美味しい養殖ウナギを食べたいと思います。そして、その絶滅危惧種としての危機感を周知していかなければいけないと思います。

▼お仕事のやりがいをお聞かせください。
-お客様と対話しながら販売できること。美味しかったと何度もご来店くださるお客様の声。人情溢れる築地で街の気をいただきながら商売できることです。

▼お仕事ではどのようなことを心がけていますか?
-また来たい、また食べたいと思える店であるように笑顔と感謝の気持ちを常に忘れず、お客様との一期一会を大切にということです。

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「蒲焼店が考える“これから”」115 〜2017年12月5日号掲載〜 [蒲焼店が考える“これから”]


島田 歩代表
(鰻専門店 愛川/東京都新宿区)

『いかにお客様に楽しんで満足していただくか』

今年4月にオープンした「うなぎ専門店 愛川」。仕入れ値は高値安定で推移する中、利益率の圧迫等はどうか。
「オープン当初の仕入れ値を元に夏場の値上がりを想定、4尾5,000円/kgを設定。それをもとにメニュー価格を形成したので、利益率がそれほど圧迫されていません」。

販促やインバウンド対策は?
「インスタグラムをはじめ、ツイッター、フェイスブックなどSNSを積極的に活用しています。地元、あるいは全国向けのフリーペーパーにもお店の情報を掲載しました。オープンして間もないですから、多少の出費はありますが、“まずは認知していただく事”を念頭に働きかけています。またインバウンドに関しては、メニューに英語を併記、お料理の写真を掲載、店頭にも料理の写真を貼り、注文し易いようにしています。また中国のバイトの子に通訳してもらったりもしています」。

ところで〝良いウナギ〟とはどのようなものか?
「やはり臭みがなく、あとは背と腹の色がはっきり分かれているもの。割いていても庖丁が乗っかり、脂の乗りも程よく、焼いているときに細かい脂が滲み出てくるんです。また扱いサイズは4.5尾、5尾で、国産のみ使用していますが、これはお客様の国産に対する要望の強さです。電話でのお問い合わせ、また店に入って“国産を扱っていますよね?”といった場面が多く“国産ですよ”と応えると安心される感じです」。

昨今、懸念されているウナギ資源問題についての意見は?
「自分が行える事は小さいですが、1本、1本を感謝しながらロスが出ないよう、丁寧に調理する事、また限られた資源であるウナギを余す事なく扱うため、くりから、かぶとといった串系のメニューも充実させています」。

資源と同様、深刻の度合いを高めるウナギ職人不足。その育成や確保については?
「やはり、魅力的な部分を積極的に見せていくことでしょうか。私自身32歳ですが、自分が格好よく調理している場面を見せる機会を増やし、少しでも興味を持ってもらう事が大切。同時に、ウナギ業界に引き入れるよう、積極的に働きかける努力も必要だと思います。うなぎ職人になるよう、背中を押す人、そして引っ張っていってくれる人が必要ではないでしょうか」。

専門店を取り巻く環境が一変する中、〝鰻専門店〟として今後、どうあるべきか、何をしていくべきか?
「伝統的な仕事を守っていく事は当然ですが、それには今の時代に合った新しい事を取り入れていく事も大切。自分は20歳の頃から、よく池袋の『かぶと』、『うな鐵』に足を運んでいて、“うなぎ串を扱いたい“と思っていましたし、また関東風・関西風と食べ比べ出来るようにもしています。昨今、”うなぎは高級品“という時代ですので、いかにお客様に楽しんで満足していただくか、それを真剣に考えていく事がより重要だと思います。あとは”おかげさま精神“を持ち、常に感謝の気持ちで仕事を行っていく事が大事だと思います」。

[データ]
「鰻専門店 愛川」
〒169-0075 東京都新宿区高田馬場1-17-22
電話:03-3200-3717

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美味!!「鯉」メニューのお店6〈2016年6月5日号掲載〉 [鯉シリーズ]


「日本橋ゆかり」(東京都中央区)

「時代に合った新しい食べ方の提案を!」

美味!!「鯉」メニューのお店シリーズ。今回は東京・日本橋の高級和食割烹「日本橋ゆかり」を訪問した。同店の目玉であるであるコース料理が毎月その時季の旬の食材を利用した料理に変わり、いろいろな味を楽しめるのが特長。5月は鯉の旨味と米の甘さで味を整えた和のポタージュ「結び鯉のお椀」が提供された。三代目の野永喜三夫店主に料理へのこだわりや、鯉の消費拡大のためには何が必要かなどについてお話を伺った。

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「日本橋ゆかり」は昭和10年創業、今年で81年を迎える。JR「東京駅」から徒歩3分、地下鉄「日本橋駅」からは徒歩1分と、ターミナル駅からは至近距離。伝統と流行が同居する日本橋という場所柄、周囲には古くからの飲食店や最新のオフィスビルなどが立ち並び、常に多くのサラリーマンや観光客が行き交う。

賑やかな場所の中で、「日本橋ゆかり」は大通りから一本入った細い道に独特の落ち着いた雰囲気を醸し出していた。平日は主に企業の接待、土曜日は家族の結納などで来店する客が多く、特に50代〜60代の利用客が多いという。

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目玉であるコース料理は毎月その時季の旬の食材を利用したメニューを提供。5月は同店伝統の味、縁起物の鯉を使った「結び鯉のお椀」が提供された。

「長野県佐久産の鯉を骨切りにし、粥状にした米で白さと濃度をつけています。ほのかに感じるお米の甘さと鯉の旨味に一番出汁と白味噌で味を整えました。まるで和のポタージュを思わせるまろやかなコクと旨味、ホワッとした独特の食感が自慢です。鯉は皮と骨との間に旨味がありますが、その旨味がよく出ています」。

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3代目の野永店主は料理の特長についてそう説明する。毎月違ったメニューが味わえる店というのは珍しいが、その理由について野永店主は「若い世代のお客様や外国人のお客様でも食べやすいようにするには、時代に合った食べ方を提案すべきではないでしょうか。洗いや旨煮などのオーソドックスなメニューも大切ですが、食材に応じて料理の基本を変えることもできるはずです」と述べ、鯉を見直す機会も必要だという考えを示した。

また、9月のコース料理では「鯉のあられ粉揚げ 大根みぞれ餡かけ」を提供。揚げた鯉にせんべい粉をまぶすことによってサクッとしたちょうどよい食感を出しているのが特長。とろみをつけた餡に大根おろしを入れることによって油っぽさもさっぱりとした味に変わり、野永店主は「言うなれば鯉のカツレツのようなものです」と説明する。

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「食べる機会がないことや泥臭いイメージがあることから、若い世代には鯉はなじみがありません。もちろん食べればおいしいですが。若いお客様に食べてもらうには、フライのようにするなど今までにない売り方を考える必要があります。実際に召し上がったお客様は『これ鯉なの?』と驚かれますが、『おいしい』と好評です」。

野永店主はそう話し、新しい食べ方の提案も必要だという考えを示した。

「全国各地で地元の食材をを生かした料理を販売する『うまいものフェスタ』のようなイベントが開催されていますが、そういった場に出展することで『鯉にもこんな食べ方があるんだ』ということに気づくと思います。地元の食材と合わせれば地産地消にもつながりますし、作り方次第でいろいろな料理ができます。鯉は味は良く栄養もあり、こんな美味しい魚はありません。可能性はいくらでもあります」。
野永店主は鯉の魅力について改めて強調する。

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「若い人は唐揚げが好きですから『鯉の唐揚げ』もブレイクするのではないでしょうか。ストレートに出すだけではなく、一手間加えた料理を提供する必要があるでしょう。鯉の業界でイベントに出展したり、各産地で地元の名産が味わえる催しを開催したりという企画を考えるべきだと思います。『鯉』という素材は一緒でも料理を進化させていくことです」。

野永店主は鯉が秘める将来性についても力強く語った。

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「日本橋ゆかり」
〒103-0027 東京都中央区日本橋3-2-14 KNビル1階
電話:03-3271-3436
営業時間:午前11時30〜午後2時、午後5時〜10時 日曜・祝日定休

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今号のうなLady〈Vol.97〉2018年2月15日号掲載 [うなLady]


大森 麻衣さん(22歳)
うなぎ専門店「中村家」

▼どんなときにウナギを食べたいと思いますか?
-元気がないときや、「もっと頑張らないと」と思ったときです。あとはお店で鰻の匂いを嗅いだとき、ふと「あ〜食べたいな」と思います。

▼ニホンウナギが絶滅危惧種に指定されたことについてどう思いますか? 
-他人事とは思わず、目先のことだけではなく先のことを考えるべきだと思います。一人が考えるだけでは微々たる力です。たくさんの人が意見を交わし合い、まずは現状がどうなのかをしっかり把握することが大切だと思います。

▼お仕事のやりがいをお聞かせください。
-お客様の「美味しかった」という一言を聞くと嬉しいです。あとは従業員の皆さんから「頑張ってるね」と言われると、もっと頑張ろうと思えます。

▼お仕事ではどのようなことを心がけていますか?
-元気でいられるように心がけています。そのために体調管理を大切にしています。また、若さを全面に出していければと思っています。

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「蒲焼店が考える“これから”」114 〜2017年11月15日号掲載〜 [蒲焼店が考える“これから”]


竜田 晃オーナー
(うなぎ日本料理 菊水/福岡県柳川市)

『(職人不足対策は)労働条件を良くしていくしかない』

売行きに関して、昨年同時期と比べるとどうだろうか。仕入れ値は一時期のピークを過ぎたものの、高値安定で推移している。また、一昔前と比べて利益率などは圧迫されているのだろうか?
「売上は減少していますし、利益率も時給の値上げに伴って圧迫されていますね」。

仕入れ高を背景にし、取り巻く販売状況も厳しいなかで、販売促進、あるいはインバウンド消費(訪日外国人旅行者)に対する何らかの対策は行なっているのだろうか?
「特にはしておりません」。

ところで、貴店にとって〝良いウナギ〟とはどのようなものを指すのだろうか。扱いサイズや産地などのこだわりはあるだろうか?
「弊店で扱っているのは、宮崎、あるいは鹿児島産のウナギを使用しています。一方、外国産の品物は使用しておりません。国産の方が安心して食せる事が出来るからです」。

昨今、懸念されているウナギ資源問題。専門店間では周知のように、天然ウナギ不使用の動き、完全養殖の商業化に向けた研究機関、また石倉カゴに必要な費用に関する募金活動などが見受けられるが、資源保護・管理問題については貴店ではどのような意見、考えをお持ちだろうか?
「ウナギ加工業は、冷凍保存で、素焼き(白焼き)・蒲焼の作りだめを行なっていますので、我々一般のうなぎ店では高い値で買わないといけないですね」。

ウナギ文化継承に不可欠なウナギ職人の不足問題も深刻さを増している。その育成や確保についてはどのように考えているか?また、不足している要因は何だろうか?
「労働条件を良くしていく方法しかないと思います。不足している要因として考えられるのは、“熱い”“汚れる”“誇りをもっていない”ことが挙げられるのではないでしょうか」。

専門店を取り巻く環境は一昔前と比べて、大きく様変わりしている。そうしたなかで今後、〝ウナギ専門店〟としてどうあるべきか、あるいは何をしていくべきだと考えているか?
「現在のウナギの価格を下げる訳にはいきませんので、心地よい雰囲気を作り出し、お客様への応対に気をつけ、また活物のウナギを使用し、冷凍ものを使用せず、うなぎにしっかりこだわりを持つ事でリピーターを望んでいます」。

[データ]
「うなぎ日本料理 菊水」
〒832-0024 福岡県柳川市辻町24-6
電話:0944-72-2057

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最新号20.4.5発行しました! [本紙記事/速報]


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主な内容〈10ページ建て〉
▼“テイクアウト”で踏ん張る 老舗蒲焼店「八ツ目や にしむら」〜新型コロナウイルス影響 おばあちゃんの原宿「巣鴨」も大打撃〜
▼水産庁にシラス採捕停止要請 〜全日本持続的養鰻機構 日本シラスウナギ取扱者協議会 先月31日〜
▼うなぎ養殖670億円、前年比3.9%のマイナス 〜平成30年漁業産出額/農林水産省〜
▼3カ国1地域で60㌧乗せ確実 〜国内外シラス鰻情報〜
▼昨年同月比39%の68㌧ 〜3月分台湾活鰻対日輸出実績〜
▼水産庁役員人事
▼大高未貴のなんくるないさぁ~その82 〜ミロクの時代の前の大波〜
▼佐久鯉消費喚起目指す 末端の鯉料理取扱店に聞く!! 〜刺身を積極的にPR 味生かし他魚種とコラボ〜
▼食事券でコロナ窮状打開 〜8日間で432万円の売上げ 鰻文化守る老舗蒲焼店「喜代川」〜
▼取材先で見つけた話題のうなぎ料理専門店 栃木県那須塩原市「割烹 錦鮨」〜お客様の記念となる場所の提供が役割〜
▼うなぎ弁当人気高まる!外出控えで需要増
▼今号のうなLady Vol.160
▼マルハニチロ役員人事
▼減少は百貨店のみも、3月はコロナの影響で大幅減か? 〜チェーンストア・スーパー・百貨店・コンビニ・外食産業の2月分販売概況〜
▼真鯉ひろしの「長い物には巻かれよ」その181 〜今できることをしっかり コロナ対策徹底『Bar Lian』〜
▼2月分の活鰻、加工鰻、稚魚鰻輸入実績 〜活鰻:昨対69%の357㌧、加工品:昨対43%の502㌧〜
▼鯉を身近に~耳よりコラム~① 栄養素に見る鯉の魅力 体力回復にはぜひ鯉を!
▼入荷量増も、本格商戦には遠く 〜生鮮アユ(東京・豊洲市場)〜
▼スーパー蒲焼拝見 国産・中国産の積極販売目立つ 〜国産1尾1,280~1,580~1,780円など値頃感を前面に コロナ影響?真空販売伸びる〜
▼ポスター配布で販促強化 さいたま市〈協同組合 浦和のうなぎを育てる会〉〜春の土用丑の日でサービス券進呈 “免疫力高める効果もPR” 5月23日のうなぎまつりは秋に延期〜

その他。

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美味!!「鯉」メニューのお店5〈2016年5月25日号掲載〉 [本紙記事/速報]


川魚料理「川甚」

食べることでわかる鯉のおいしさ 若い世代にもっとPRを!

鯉料理を扱うお店を紹介する「美味!!『鯉』メニューのお店」シリーズ。今回は映画『男はつらいよ』の舞台として有名な東京・葛飾区柴又の、創業200年以上の老舗川魚料理店「川甚」を訪問。8代目の天宮一輝代表取締役に鯉料理へのこだわりや鯉の消費の傾向、需要の拡大に向けた方策などについてお話を伺った。

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「川甚」の外観

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「川甚」の歴史は非常に古く、江戸後期の寛政年間(1790年代)の創業。交通が未発達だった当時、この付近は船での移動がメインだった。このため、明治時代までは利用客が船でそのままお座敷に上がれるように江戸川べりに建てられており、川もきれいだったことから江戸川の水を引いた生簀から鰻や鯉をすくいあげて調理していた。大正7年に河川改修で川べりから堤外に移転、昭和39年に再度の河川改修で現在のビルとなり、さらに平成19年には現在の新館がオープン。夏目漱石や松本清張ら、多くの文豪の作品に登場したことでも知られている。
帝釈天のすぐ近くということもあり、全国各地から観光で訪れる客のほか、法事を終えたあとに来店する客も多い。平日は比較的高年齢の利用客が多いが、休日には40代くらいの夫婦の利用客も増える。

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「鯉のあらい」

鯉は群馬県産の1.5kg/尾前後のものを使用。メインで提供している鯉料理は「洗い」「鯉こく」「甘煮」の3品だが、「鯉こく」と「洗い」がメニューに含まれているコース料理を注文する客が多いという。1尾の鯉から作れる「洗い」は6〜7人前。また、鰻は「並鰻重」が売れ筋商品となっている。
「川魚は海水魚と違って生きているうちに調理しなければなりません。特に洗いは鮮度が最も大切ですから、お客様が召し上がる直前にさばいています」。
天宮社長は鯉料理へのこだわりについてそう話す。ただ、昔と比べて鯉の消費は落ち込んでおり、なかなか戻ってこない。

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「鯉の旨煮」

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「鯉こく」

「多いときには一回で300kgほどの量を生簀に入れていましたが、今では大体100kgほどでしょうか。また、10数年前にコイヘルペスが発生した際には3ヶ月ほど鯉を使用することができませんでした。お客様からもお問い合わせがありましたが、『洗い』はスズキで、『鯉こく』はお吸い物で代用させていただきました」。
一方で、「普段なかなか鯉を召し上がる機会がないので、食べず嫌いのような傾向も消費の低迷に拍車をかけているのではないでしょうか」とも指摘する。

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鯉は群馬県産で、1尾1.5kg前後

「『鯉は泥臭い』という潜在意識もあるようですが、鯉を初めて召し上がったお客様でも『全然クセがありませんね』とおっしゃってくださいます。お客様には『召し上がったご感想をお聞かせください』とお伝えしていますが、やはり『おいしい』というご感想が聞けることが一番嬉しいです。もちろん味覚は十人十色ですが、一度でも召し上がっていただければ鯉のおいしさや魅力が理解していただけると思います」。
「鯉こく」を客席で土鍋で温めるのも、利用客にいい素材を熱々の状態でおいしく食べてもらいたいという配慮からだ。

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「うな重」

「特に『洗い』はフレッシュでおいしいですし、お客様からお問い合わせがあったときも『ぜひお召し上がりください』とお勧めしています。また、鯉のおいしさを一番知っている調理担当者がお客様の立場に立って調理したりご提供したりする姿勢も重要です」。

今後、消費を取り戻すためにどのような対策を考えているのだろうか。
「お客様によって嗜好は異なりますが、当店の看板である3品を一人でも多くの、特に若いお客様に召し上がっていただく必要があるでしょう。サラダ仕立ての『鯉洗いのカルパッチョ』は若いお客様でも注文しやすいように少しハードルを下げたものです。今後はそうしたメニューも考え、若いお客様に召し上がっていただける機会を増やしたいですね」。
天宮社長はそう強調した。

「川魚料理 川甚」
〒125-0052 東京都葛飾区柴又7-19-14
電話:03-3657-5151
営業時間:平日 11時〜15時 17時〜21時(要予約) 土日祝日 11時〜21時(17時以降要予約)
水曜定休

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8代目の天宮一輝代表取締役

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今号のうなLady〈Vol.96〉2018年2月5日号掲載 [うなLady]


板津 章代さん 35歳
(株)ヒューマンアロー勤務(浜松市中区)

▼どんなときにウナギを食べたいと思いますか?
-仕事柄、浜松市街に行くことが多いのですが、浜松はうなぎが名産品!お昼になるとあちらこちらからうなぎの良い香りがしてきます!やっぱりあの匂いを嗅ぐと「あっ、うなぎ食べた~い」と思いますね! 

▼ニホンウナギが絶滅危惧種に指定されましたが、伝統の食文化を絶やさないために何をすべきだと思いますか?
-浜名湖うなぎまつりに参加し、以前からうなぎが少なくなっているのは知っていましたが、絶滅危惧種になっていることを初めて知りました。 まだまだ謎が多いそうですが、業界の方々には自然界のうなぎを守っていく活動はもちろん、うなぎの完全養殖の実用化に向けて頑張っていただけたらなと思います。

▼お仕事のやりがいをお聞かせください。
-私たちの仕事はその日、その日が一日限りの本番です。日々緊張もしますが、やり終えたときの達成感が何事にも変えられないやりがいだと思っています!

▼お仕事ではどのようなことを心がけていますか?
-一番は健康管理ですね!あとは笑顔と、その時に何を求められているのか、常に周りに気を配ることを心がけています。

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「蒲焼店が考える“これから”」113 〜2017年11月5日号掲載〜 [蒲焼店が考える“これから”]


天宮 純也取締役支配人
(川甚/東京都葛飾区)

『お客様のニーズに応じたより良い時間を提供すべき〝場〟として』

仕入れ値はこれまで高値安定で推移しているが、昨今の売れ行きは昨年同時期と比べてどうだろうか?また、一昔前と比べて利益率などは圧迫されているのだろうか?
「売上は昨年比プラスで推移しています。また、仕入れ値と利益率については、外的要因は厳しいですが、自助努力でどうにか乗り切っております」。

仕入れ高を背景に販売状況は厳しいが、販促あるいはインバウンド消費(訪日外国人旅行者)のために何らかの対策は実施しているのだろうか?
「通年の定番メニューの追加や、季節限定メニューの販売と、それらに伴う販促・営業活動に力を入れています。また、昨年春より送迎バスを導入し、利便性の面でも改善を図りました」。

貴店にとって〝良いウナギ〟とはどのようなものか?また、扱いサイズや産地などのこだわりはあるだろうか?
「サイズは4、6Pと5P、産地は国産を扱っております。大きさと味のバランスがよく、お客様に安心して召し上がっていただくためです」。

懸念されるウナギ資源問題を受け、専門店間では天然ウナギ不使用の動き、完全養殖の商業化に向けた研究機関への募金活動などが見受けられるが、資源保護・管理問題についてはどのように考えているか?
「適切な資源の保護や管理は必要だとは思いますが、実際の食生活と食文化、そして経済活動に与える影響を考慮して行っていくべきではないかと思います」。

ウナギ文化継承に不可欠なウナギ職人の不足問題も深刻化しているが、その育成や確保についてはどのように考えているか?また、不足している要因は何だろうか?
「入ってもすぐに辞めてしまったり、自分の性格と合わなかったら方向性を変えたりするケースが多い印象を受けます。当店では職人は中堅とベテランが中心ですが、これから10年先15年先とお店の将来のことを考えると、やはり若い職人も確保しなければなりません。現代の若者の性向や仕事観、職人を育成するための環境や機会を与えていくことが求められていると思います。また、ここ数年のウナギに関するネガティブなニュースの数々も、マイナス要因として影響しているのではないでしょうか」。

専門店を取り巻く環境は大きく様変わりしているが、今後、〝ウナギ専門店〟としてどうあるべき、何をしていくべきだと考えているか?
「ただ美味しいウナギ料理を出すだけでなく、美味しいお食事を中心に、ご利用されるお客様のニーズやシーンに応じてより良い時間・経験を提供するための〝場〟としてあるべきではないか、と考えております」。

[データ]
「川甚」
〒125-0052 東京都葛飾区柴又7-19-14
電話:03-3657-5151

(株)川甚 天宮純也(取締役 支配人) のコピー.jpg

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最新号20.3.25発行しました!! [本紙記事/速報]

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主な内容〈8ページ建て〉
▼鰻専門店、客数半減見通し ~新型コロナで観光客激減のエリア「浅草」~ テイクアウトのアピール パートの時短で対応も「我慢も4月いっぱい」
▼「職人手焼き鰻儀門(ぎもん)」オープン 18日・大阪府堺市南区
▼鰻用3ヶ月連続のマイナス 3月以降は前年比プラスで推移か 〜2月の養魚用配合飼料生産〜
▼昨対7.5%の大幅マイナスに 東京地区活鰻流通実績 2月分 〜東京淡水魚卸協同組合〜
▼国内外シラス池入れ総量50㌧を超える!! 国内池入れ量はほぼ充足の域に
▼大高未貴のなんくるないさぁ~その<81> ~武漢肺炎に打ち勝つ秘策〜
▼240年の歴史『佐久鯉』いかに継承していくか 長野県佐久市 生産者・取扱店等に聞く!! 〜生産・消費両面の底上げを 「佐久鯉料理」の講習会も 「鯉」のシェアをいかに広げるか〜
▼髙崎竜太朗のウナギストワールドツアー52 〜「中国に輸出される3種類のウナギ」〜
▼取材先で見つけた話題のうなぎ料理専門店 川崎市中原区「うなぎ 安川」〜時間・労力を惜しまず丁寧な仕事を〜
▼藤嶋亜弥のうなぎと刻む私の時間 その7 〜うがい、手洗い、そしてうなぎ〜
▼今号のうなLady Vol.159
▼前年比2.6%減の1兆5,335億円、2年ぶりのマイナス 〜平成30年 漁業産出額/農林水産省〜
▼中国昨対でなんと90%減!! 2月の訪日外客数 ~日本政府観光局調べ~ 全体でも60%近い減少!!5年5ヶ月ぶりの低水準 新型コロナウイルスの影響直撃
▼宮城県産養殖銀ザケ初入荷 1万4,000㌧の出荷見込む 〜3月16日、石巻魚市場〜

その他。

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美味!!「鯉」メニューのお店4〈2016年5月10日号掲載〉 [本紙記事/速報]


鯉メニューを提供しているお店を紹介するシリーズ。今回は東京・赤羽にある、昭和25年創業の居酒屋「鯉とうなぎのまるます家」を訪問した。誰でも楽しめる一般的な大衆居酒屋で、当然ながら鰻も売れ筋だが、とりわけ鯉の洗い、鯉のうま煮、鯉こく、鯉生刺のオーソドックスなメニューが人気となっている。石渡勝利代表取締役にここ数年の消費の傾向やメニューのこだわり、今後いかにして消費を維持させていくかなどについてお話を伺った。

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「まるます家」の外観

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広々とした2階の座敷

東京・北区にある「鯉とうなぎのまるます家」はJR赤羽駅東口から徒歩3分。横断歩道を渡った先の1番街を50mほど進むと、「鯉とうなぎのまるます家」と書かれた大きな看板が目に入ってくる。
昭和25年に創業、今年で66年を迎えた。営業時間は午前9時〜午後9時半。日曜日も営業しており(月曜日定休)、朝食もランチも提供している珍しいスタイルの大衆居酒屋で、取材当日も平日の昼前にもかかわらず、一階席では長年足繁く通う常連客が集まり、談笑を楽しんでいた。同店は、昭和のノスタルジーを感じさせる独特の雰囲気を醸し出す大衆居酒屋を紹介する雑誌やTV番組で取り上げられることもしばしば。

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「うな重」

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「鯉の洗い」

主な鰻メニューは「蒲焼」「うな丼」「うな重」「特上重」などで、鯉を扱ったメニューは「鯉の洗い」「鯉こく」「鯉うま煮」「鯉生刺」の4品。いずれもオーソドックスな食べ方が人気を集めている。使用する鯉は群馬県産で、1.2kgくらいのものが中心サイズとなっている。

「触るとヌメリがあるかないかがわかるんだけど、肉質がピンク色に近いものはいい鯉だよ。冬の時期は最も脂の乗りがいい。卸す作業は大変だけどね」。
石渡社長は早速、そのように説明してくれた。消費量に関しては平日の場合、1日おおむね10〜12尾、1週間では80尾ほどを数えるが、特に年末は需要が増え、12月29日から31の三日間で80尾、およそ500kgを使用したこともあったという。

「鯉は、昔は結婚式などのおめでたい席でよく使ったんだけど、やっぱり骨が多いことや泥臭さに抵抗を感じる人が多いのかもしれない。ただ、コイヘルペスの問題もあったけど、うちの場合は以前と比べて消費は多少伸びていると思う。他に鯉料理を食べられる店が少ないからじゃないかな」。

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「鯉うま煮」

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「鯉生刺」

朝・昼と営業している珍しいスタイルが夜勤明けの人などに愛されているようだ。客層は時間的に余裕のある60代以上が多いが、鯉の洗いを注文する若い利用客も多い。また、昔は圧倒的に男性客が多かったが、最近では女性の利用客も増えているという。
料理へのこだわりについては「鯉はやっぱり独特の歯応えが魅力。また、うま煮なんかでもいかに柔らかさを出すのかがポイントかな。『洗い』にしたり『鯉こく』にしたりといろんな調理の仕方があるし、こんなに美味しいものはないと思うよ」と話す。

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新鮮な鯉を手際よくさばく

「鯉は昔から『薬用、万病の薬』ともいわれるように栄養はいっぱいあるし、本当に体にいいものだよ。また、うちにも『はらわただけ欲しい』というお客さんや、わざわざあらの部分を買いに来るバングラデシュ人のお客さんもいるけど、普通は捨てちゃう部分でも工夫すれば使える。そう考えれば捨てる部分はないんだよね。普段は捨てちゃう部分をいかに利用するかも大事だと思うよ」。
石渡社長はそう話し、残った部分を別の料理として提供することも必要だという考えを示した。
消費自体は増える傾向にある「まるます家」だが、全体的な消費の拡大についてはどのような対策が必要だろうか。

「群馬県や長野県では海がない代わりに昔から鯉の養殖が盛んになったけど、そういう土地ではやっぱり鯉料理を出し続けることが大事だと思う。地元で親しまれている料理や産業は、地産地消の精神でまず地元で大事にしていくべき。海のない地域では鯉などの川魚料理を積極的にアピールし続けて、地元の人にもっと親しんでもらうことでやがては全国的に広まっていくんじゃないかな」。
石渡社長は地産地消の大切さも強調した。

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石渡 勝利代表取締役(まるます家)

[データ]
「鯉とうなぎのまるます家総本店」
〒115-0045 東京都北区赤羽1-17-7
電話:03-3901-1405
定休日:月曜日

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「蒲焼店が考える“これから”」112 〜2017年10月15日号掲載〜 [蒲焼店が考える“これから”]


飯野 信一専務取締役
(魚庄/埼玉県蓮田市)

『若い経営者同士が集まれる場が必要』

これまで仕入れ値が高値安定で推移し、一昔前よりも利益率などが圧迫されていることが予想されるが、昨今の売れ行きは昨年同時期と比べてどうだろうか。
「ウナギの使用量は一割増しです。高値安定ではありますが、一時期より下がっています。昔ほど利益はありませんが、経営を圧迫するほどではありません」。

仕入れ高を背景に販売状況も厳しいなか、販促あるいはインバウンド対策は何か実施しているのだろうか。
「確かにインバウンド消費は増えていますが、今のところは特に対策はしていません」。

産地に対するこだわり、あるいは、貴店にとって〝良いウナギ〟とはどのようなものだろうか。
「4尾サイズを使用しています。当店では常に『国産』と謳っているわけではありませんが、消費者の国産志向が強いため国産を使用することが多いです。養鰻業者に対してはただウナギを養殖するだけではなく、常に良い品質のものを作っていただくことを望みます」。

昨今はウナギ資源問題が取り沙汰されているが、資源保護・管理問題についてはどのような意見があるか。
「資源保護については、ニーズはあるとは思いますが、大手の加工場などの稼働をできるだけ控えていただきたいと思います。また、大手のスーパーや量販店でも極力販売量を抑えることが必要ではないでしょうか。インターネットなどの普及によって販路が広がり、かつデフレ経済が続いてもいますが、少々値段が高いとはいえ、やはりウナギは専門店で食べるべきものだと思います。管理問題についても、まだまだ専門店ではわからない部分が多いので、シラス流通などの透明化が必要です」。

ウナギ職人の不足問題も深刻化しているが、不足の要因や人材の育成・確保についてはどのような考えがあるだろうか。
「若い人の飲食店に対する〝ブラック企業〟的な印象、和食への意識の低下、イタリアンやフレンチ、パティシエに憧れる傾向が要因だと思います。一昔前は技術職で覚えてしまえば生活していけましたが、情報化社会で何年もかけて覚えるという行為が今の時代に合ってないのかもしれません。当店ではなるべく早くウナギに触ってもらい、後輩も先輩に何でも聞けるような環境を作り、一人一人がやがては経営者になれることを目指して育てています。そのためには一つの教え方ではなく、その人その人に合った教え方をしていくべきでしょう。入社したものの、現実の厳しさとのギャップに耐えられずすぐに辞めてしまうケースもあることを考えると、専門学校での教え方にもテコ入れが必要ではないでしょうか」。

鰻専門店として今後、何をしていくべきか。
「『お客様に対して美味しいものを提供する』という、料理をするうえでの心得を常に心がけるべきです。従業員の拘束時間の改善など、人手不足解消のためにどうすれば人材が増えてくれるかも考えなくてはいけません。ウナギは歴史ある食文化ではありますが、古い体質に捕われず、時代に合った経営をしていくべきでしょう。お店を継ぐ大変さもあるので、特に若い蒲焼店経営者同士が集まれるコミュニティーをもっと増やしてほしいと思います」

[データ]
「魚庄」
〒349-0112 埼玉県蓮田市川島777
電話:048-768-2468

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最新号20.3.15発行しました! [本紙記事/速報]

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主な内容〈8ページ建て〉
▼新型コロナウイルス影響甚大 予約キャンセルの嵐、踏ん張る蒲焼専門店
▼出前強化、持ち帰り弁当増加、“鰻が免疫力高める”アピール ~インバウンド減に日本人の外出控え響く~
▼店内の消毒・清掃の徹底 マスクの着用で接客 ▼「むしろ来客数は伸びている」専門店も
▼東日本大震災から9年を迎えて 〜鰻は心の栄養にもなる うなネット宮城代表世話人 ㈱竹亭 阿部英之〜
▼全国の鰻蒲焼支出額2ヵ月ぶりの増 〜家計調査1月分(速報)2人以上の世帯〜
▼国内外シラスウナギ情報 〜闇の大潮で挽回!!中日池入れ伸びない〜
▼『人を惹きつける新たな魅力必要』(岩本公宏部会長) 東京鰻蒲焼商組合青年部 7日/東京都文京区『わたべ』
▼新美貴資の「めぐる。」93 〜できることに努める 止まらない新型コロナウイルス〜
▼“消費者不在”懸念の声 いかに消費者目線に立っていくか 〜静岡〈吉田・焼津エリア〉問屋、組合、加工関係生の声〜 
続く高値、先の見えないコロナ 価格適正化など早めの対処を
▼職人手焼き鰻「儀門」を開店 ブルーオーシャンが大阪・福島区に!!
▼取材先で見つけた話題のうなぎ料理専門店 千葉県市原市「磯屋」 〜新型コロナの影響もお客様には感謝〜
▼荷主揃い始めるも、新型コロナの影響で動かず ~豊洲市場・生鮮アユ~
▼水揚げ見込み 前年並みの14,000㌧ 宮城県養殖銀ざけ受入会議
▼「うなとろ丼」特別価格で! 〜とんでん、関東全店舗〜
▼練馬のお魚やさん 丸川水産 今旬のオススメ!その26
▼クラウドファンディングで鰻資源保護支援金募る 茨城県古河市『和風レストラン 小松園』〜「支援以上に鰻資源状況を多くの人と共有出来たことが収穫」(小倉社長)〜
▼老舗蒲焼専門店「鳥かど家」三代目・鈴木徹雄社長が講演 4日/東京・港区『神明いきいきプラザ』

その他。

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今号のうなLady〈Vol.95〉2018年1月25日号掲載 [うなLady]


中井 綾香さん(29歳)
マッサージサロン「ゆるふわサロンRelaxeel」経営

▼どんなときにウナギを食べたいと思いますか?
-anytime anywhere

▼ニホンウナギが絶滅危惧種に指定されたことについてどう思いますか? 
-鰻資源が減り、価格が高騰してしまうのは残念だと思います。しかし資源が少ないなりにも、そこからいかに増やすかと、研究者の学びにもつながりますので、それもありかなと思います。

▼お仕事のやりがいをお聞かせください。
-マッサージ後の力が抜けてホッとしたような何とも言えない、お客様のお顔を見られた時。

▼お仕事ではどのようなことを心がけていますか?
-お客様のおっしゃっている事を受け入れつつ、自身の感想や思った事を話す。また“私が治してあげたい”というおこがましい事を思わず、『ここ、痛いですよね』のように寄り添う気持ちでマッサージするようにしています。“リラックス”“寝たい”“お話し相手”“悩みを忘れたい”など、その時にお客様は何を求めているか(顔色、声のトーン、体のはり、目力)を見極めてマッサージするように心掛けています。

[採用]画像中井綾香さん1.jpg
中井綾香さんブログ用.jpg

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最新号20.3.15発行しました! [本紙記事/速報]


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主な内容〈8ページ建て〉
▼新型コロナウイルス影響甚大 予約キャンセルの嵐、踏ん張る蒲焼専門店
▼出前強化、持ち帰り弁当増加、“鰻が免疫力高める”アピール ~インバウンド減に日本人の外出控え響く~
▼店内の消毒・清掃の徹底 マスクの着用で接客 ▼「むしろ来客数は伸びている」専門店も
▼東日本大震災から9年を迎えて 〜鰻は心の栄養にもなる うなネット宮城代表世話人 ㈱竹亭 阿部英之〜
▼全国の鰻蒲焼支出額2ヵ月ぶりの増 〜家計調査1月分(速報)2人以上の世帯〜
▼国内外シラスウナギ情報 〜闇の大潮で挽回!!中日池入れ伸びない〜
▼『人を惹きつける新たな魅力必要』(岩本公宏部会長) 東京鰻蒲焼商組合青年部 7日/東京都文京区『わたべ』
▼新美貴資の「めぐる。」93 〜できることに努める 止まらない新型コロナウイルス〜
▼“消費者不在”懸念の声 いかに消費者目線に立っていくか 〜静岡〈吉田・焼津エリア〉問屋、組合、加工関係生の声〜 
続く高値、先の見えないコロナ 価格適正化など早めの対処を
▼職人手焼き鰻「儀門」を開店 ブルーオーシャンが大阪・福島区に!!
▼取材先で見つけた話題のうなぎ料理専門店 千葉県市原市「磯屋」 〜新型コロナの影響もお客様には感謝〜
▼荷主揃い始めるも、新型コロナの影響で動かず ~豊洲市場・生鮮アユ~
▼水揚げ見込み 前年並みの14,000㌧ 宮城県養殖銀ざけ受入会議
▼「うなとろ丼」特別価格で! 〜とんでん、関東全店舗〜
▼練馬のお魚やさん 丸川水産 今旬のオススメ!その26
▼クラウドファンディングで鰻資源保護支援金募る 茨城県古河市『和風レストラン 小松園』〜「支援以上に鰻資源状況を多くの人と共有出来たことが収穫」(小倉社長)〜
▼老舗蒲焼専門店「鳥かど家」三代目・鈴木徹雄社長が講演 4日/東京・港区『神明いきいきプラザ』

その他。

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「蒲焼店が考える“これから”」111 〜2017年10月5日号掲載〜 [蒲焼店が考える“これから”]


杉田 智昭店長
(うなぎと地酒 まんまる 池袋/東京都豊島区)

『専門店とお客様とのより良い関係を』

新鰻年度が始まり早1ヶ月が経とうとしている。貴店の販売状況はどうだろうか。
「ありがたいことに売り上げ、来客数共に昨年を越えています。一時期に比べるとここ何年かは大幅な変動が無い分相当な圧迫は感じていないです。 鰻の食事のみですと利益率、原価率には大きな圧迫が出てしまうと思います」

一方、貴店における販促、インバウンド対策はどうだろうか?
「川魚問屋直営店の強みを生かして低価格で美味しい物を安心して提供出来る様にスタッフ皆で学びながら お客様にオススメ、提案、提供しています。インバウンド対策では外国語メニューの作成。言葉が伝わりにくい分、丁寧な接客に努めています。お客様の15%は外国のお客様で、うち90%以上は中国の方です。基本は日本のお客様も外国のお客様も同じ様に対応しております」

ちなみに活鰻原料に対するこだわり、あるいは良いウナギとはどのようなものか。
「“良い”ウナギとはお客様が美味しいと言って何度も足を運んで頂けるウナギだと思います。提供側によって好みは異なりますが、新仔の様なウナギではないかと思います。取り扱いサイズは3尾・4尾・5尾、国産・中国産、または台湾産を使用。問屋直営店の最大の強みは本社がその時々で一番良質のウナギの使用が出来ることです」

ところで、昨今のニホンウナギ資源問題に対しての意見はどうだろうか。
「ウナギ完全養殖にまず大きな期待を感じています。資源保護・管理問題に関しては、飲食店は稚魚の池入れ等を含む養鰻業者さん達に委ねる所ではないかと思います。蒲焼専門店飲食店は養鰻業者さんが苦労して育て出荷した鰻を残さない様に消費する事が資源の無駄、管理問題への働きになると考えます。飲食業界は仕入れ値、取り扱う量も資源と養鰻業者さん次第の部分が有ります」

人材問題に関してはどのような考えがあるだろうか。
「技術の継承に時間がかかりすぎ、反復練習が難しいこと、世代交代問題などが深刻な要因だと思います。職人に対する将来的な補償が確立しておらず、引退出来ずに世代交代が出来ません。若い世代は収入が上がらず、負担が増えるためにやめたり、または業界に飛び込んで来ないのではないかと思います。弊社では加工も行っており、飲食店での時間のかかる技術継承に比べて絶対数をこなす事が出来るため、職人育成には強みがあると思います」

鰻専門店として今後、どう乗り切っていくべきか。
「美味しいうなぎをより多くの人に食べて頂きたいのはもちろんですが、美味しいうなぎを提供し、うなぎを通じて専門店とお客様とのより良い関係を築いていくことだと思います。養鰻業者さん、問屋さん、蒲焼屋さん、お客様が良い関係でありたいと思います」

[データ]
「うなぎと地酒 まんまる 池袋」
〒171-0014 東京都豊島区池袋2-13-8 光陽ビル1階
電話:03-3980-5616

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美味!!「鯉」メニューのお店3〈2016年4月25日号掲載〉 [本紙記事/速報]


鯉の“美味しさ”を季節に合わせメニューに

「菜根譚 月居」(さいこんたん げっきょ)

鯉メニューを提供しているお店シリーズ。これまでは「あらい」や「旨煮」など日本の伝統的な料理を中心に提供するお店を紹介してきたが、古くから使用されていた中華料理でも根強い人気を誇っている。今回は季節に合った食材と鯉を合わせた料理を提供している、東京・赤坂の中国料理店「菜根譚 月居」を訪問。船倉卓磨料理長に、鯉料理の魅力やお店ならではのこだわり、中国料理を提供することで訴えたいことなどについてお話を伺った。

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江戸時代に始まり、明治後期に盛時を迎えた赤坂の花街。入り組んだ細い路地を左に曲がった一画に、かつての面影が残る建物が見えてくる。築70年の一軒家を改装した「菜根譚 月居」はひっそりと佇んでいた。街の歴史は古いが、お店のオープンは平成15年9月と比較的新しい。

「『菜根譚』とは中国の古典のひとつで、主として日々の教訓や戒めなどを記した書物です。『菜根』は堅くて筋が多いことから、これを噛みしめることで物事の本当の味がわかるという意味があります」。
船倉卓磨料理長は店名の由来についてそう説明した。春夏秋冬、豊かな表情を持つ北京料理を味わうことのできるのが魅力で、その由来から、派手ではなく地味な料理を提供していこうというコンセプトを掲げている。

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「『食在十二暦』という言葉があります。1年12ヶ月、一月ごとに旬の食材があるという意味ですが、日本には四季がありますので、毎月自然の恵み、季節の食材を使ってメニューを変えながら、お客様にその時季の旬をじっくりと味わっていただきたいと思います」。

寒い季節には鯉と白菜を一緒に使った料理で暖まってもらうなど、その都度、季節の食材を使用することで滋味を追求している。鯉料理はコース料理の魚コースに含まれているが、基本的に利用客から要望があればそれに応じて調理するという。ただ、「こういう時季だからこういう料理、ということをはっきりさせたいので、やはり鯉をいつの時季に使うと最もおいしいのかが大切です。なかなか難しいですが、ゆくゆくは春を旬としてご提供したいと考えています」と話すように、船倉料理長は鯉を旬の料理として定着させたいとも考えている。

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代表的な料理は、鯉のすり身を焼いて辛いスープで煮た「烤魚(カオユイ)」で、中国・四川で人気のある食べ方。また、生の高菜が出る今ぐらいの時季に出す、鯉と高菜を一緒に漬け込む「高菜魚(コウツァイユイ)」は高菜の旨味と鯉の旨味の相乗効果が出るのが特長。そのほか、鯉の骨で出汁をとって切り身と野菜を入れ、さらに唐辛子と熱い油を混ぜた「水煮魚(スイジュウユイ)」は、鯉のプリッとした食感と独特の生臭さに唐辛子が合わさったおいしさが自慢。唐辛子の放つ香りはもちろん、真っ赤な唐辛子をたくさん散りばめている見た目のインパクトも目を引く。これも四川の調理法だが、見た目ほどの辛さはなく香りのよい逸品で、ワインと合わせるのもお薦め。

場所柄、昼は主に近隣に務めるサラリーマンやOLを中心に賑わうが、1階の個室が4〜10人、2階の個室が6人まで使用できることから、夜は接待に使用されることも多いという。鯉のほか、すっぽん鍋やスープなど滋養のある料理が売れ筋で、普段なかなか鯉料理を口にする機会がないことから、利用客からも「おいしい」と好評だ。船倉料理長も料理のこだわりについて、「独特のプリっとした食感が鯉の魅力です。川魚は生臭さが敬遠されることもありますが、その生臭さと中国の香辛料が合わさるといい味が出るので、逆に川魚の方が合うと思います」と話す。

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「鯉を味わったことのないお客様も多いので、中華料理として季節に合った料理を提供することで『こういう食べ方もあるんだ』ということを伝えたいと思っています。当店ではまずお客様に『この鯉を調理します』と、鯉をお見せするようにしています。お客様も驚き、食べたあとに「これ、鯉なの?」という反応を見せるお客様もいらっしゃいますが、食感もいいですし、やはり独特の泥臭さと香辛料がピッタリ合っているのが魅力ではないでしょうか」。
船倉料理長はそう話し、中国料理としての鯉のおいしさを伝えていきたいことを強調した。

「食材はその料理に合うか合わないかで決まります。四季折々、日本の旬の食材と合わせた料理をご提供するというコンセプトで、鯉の魅力やおいしさを広く伝えていきたいですね。大陸の力強さに繊細さと優美さを兼ね備えた日本の感性が合わさった、奥深い当店ならではの料理の数々にご満足いただきたいと思います」。
船倉料理長は改めて鯉料理の魅力をアピールした。

「菜根譚 月居」(さいこんたん げっきょ)
〒107-0052 東京都港区赤坂5-1-30
電話:03-3589-5514

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