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『稚魚が採れても、ウナギがすぐに安くならないわけ』(2/28付) [他紙/鰻関連情報]



[ぴかぴか(新しい)]アメブロ『鰻に魅せられて』より転載[ぴかぴか(新しい)]


『稚魚が採れても、ウナギがすぐに安くならないわけ』(2/28付)


あくまでも採れているのは、ウナギの稚魚(シラスウナギ)であって、ウナギの成魚が採れているわけではありません。稚魚(約0.2g/匹)から成魚(200g/匹)になるまで約半年かかります)。

一般メディアさんが早い時期から”豊漁、豊漁”と書くもんだから、”あら、ウナギはすぐ安くなるのね”みたいな傾向が消費者間で強まっています。しかし、現時点では”豊漁”とは言い切れません。細かく言えば、ここ4年間に比べて漁模様が”好調だ”ということ。

ちなみに、今シーズン(2013年12月~)、採れている稚魚が成鰻となって流通するのは早くて5月頃と見られます。書き入れ時の丑シーズンを控え、かつこれまで”不足感”が続いていたことを考えれば、”成鰻”に対する需要は当然、大きくなると思います。

ですので、相場はそれほど下がらない。それよりも、土用丑の日(※今年は7月29日)、そしてお盆を過ぎて需要が急減したときに、”相場は明らかに下がってくるのでは?”と見られています。

しかし[exclamation](ここからが大事です)

相場が下がったとしても、これまで(不漁による、仕入れ高が続いた)苦労し続けてきたうなぎやさんがそう簡単にメニュー価格を下げるかと言えば、下げないお店の方が多いのではないでしょうか?

今年12月から、再び始まるシラスウナギ漁が”もし”採れなければ、それこそ、相場は再び、上昇傾向となるだけに、そう簡単にメニュー価格をいじれないでしょう。また値下げしたとしてその分、客数が増えるのであれば良いですが、値下げしただけでお客さんの数がそれほど変わらなければ売り上げを単に落とすだけ・・・、それだけ、うなぎやさんも”不安”を抱えているといってよいのではないでしょうか。




さきほどのシラスウナギ漁の話に戻りますが、今の好調さが持続すれば、4月末あたりでは晴れて”豊漁”と断言していいぐらいの採れ高となるかもしれません。続いて、注目したいところです。

おっと[exclamation]

忘れてはいけないのが、ウナギの資源管理です。

この4年間は、とくにシラスウナギが採れなかった訳で、資源の事を見つめ直すいい機会になったと思います。シラスウナギ漁はまだ続きますが、資源保護の観点からも、”採れるだけ採る”という考え方も是正しなくてはいけませんね。このまま、漁模様が好調であれば、漁期を残しながら漁止めの可能性も十分あり得ます。

いずれにしましても、”多くの人を笑顔にさせてくれる”ウナギへの感謝を忘れてはいけません。歴史のある、ウナギの食文化に思いを馳せながら、かつ資源の大切さも考えて、ウナギを美味しくいただきましょう。
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