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交雑種のフグ? [その他養殖魚(フグ)]

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築地には毎日多くのフグが入荷しております。

特に、年末商戦がスタートしたこの12月になると築地市場の仲卸売り場や活魚槽にはトラフグを始め、ショウサイフグ、ヒガンフグ等多くのフグが活魚、活け締め、身欠きの状態で入荷します。中でも最も重要であるのが活魚・活け締めの取り扱いといえるでしょう。身欠きフグは除毒済みであるので安全ですが、そうでない活魚・活け締めのフグはこれから仲卸、更には免許を所有する末端専門店で除毒されることになります。毒をもつ部位のみを的確に除去していく為に、荷受担当者、仲卸、専門店の高度の知識が求められます。

その知識が最大限に集約されていくのが「交雑種」の見極めでは無いでしょうか...

「交雑種」はトラフグのようでトラフグでない...等、種の判別ができないフグであり、毒の部位もはっきりしない為に流通させないようなシステムになっております。「雑種のトラフグ」であるにも関わらず、間違えて「トラフグ」として流通してしまうと、非常に危険ですので、市場関係者の責任は非常に重大です。

本日、築地市場を廻っている際に、亀本商店の菊本社長さんが「交雑種では?」と疑われるトラフグを取り出し、東京都の衛生検査所に提出しました。一見すると分からなかったのですが、よく見ると背中の模様がふつうのトラフグと違っていました。このトラフグが交雑種であるかどうかは東京都のDNA鑑定に任せますが、こういう厳しい目を経てトラフグの安全な流通が担保されているんだな〜と改めて実感しました。
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フグのニュース、スタートです [その他養殖魚(フグ)]

ふぐ…。またの名を「鉄砲」と言われる魚で、いわゆる「当たると死ぬ」毒魚である。今更だが、伊藤博文がフグ食を解禁させるまではフグ食は豊臣秀吉により禁止されており、食べることが出来なかった。

先人たちの努力により除毒のシステムが完成し、東京、大阪を中心に多くのふぐ料理店が軒を連ねるまでにその消費は広がっている。

主力のトラフグを中心に、マフグ(ナメラフグ)、ヒガンフグ(アカメフグ)、ショウサイフグ、ゴマフグ等があるが、最も美味とされているのが「トラフグ」。養殖も20年近く前からスタートしており、天然・養殖でトラフグのマーケットを支えている。

ただ、年間5,000㌧前後の生産量のトラフグは20万㌧クラスの生産量を誇るハマチや10万㌧クラスのマダイには遥かに及ばない数量の魚。であるにも関わらず、私共が積極的に取り上げようとしている理由はその消費の安定性にある。

養殖魚にとって、需給バランスの安定ということは非常に重要であるが、それを「生産量の調整」だけで進めていくことは非常に難しい。時には作り過ぎで相場が暴落し、時には少なくて相場が暴騰、こういうことを繰り返していくと消費そのものが安定せず、飲食店が扱う意欲をなくすだけでなく、養殖業者も相場の乱高下で体力をすり減らしていく。その結果、養殖業そのものが先細りとなってしまう。
そうした中で、私共が主力とするウナギは無論だが、それ以外で扱う魚種の選定でも「安定した消費構造」にある魚に対する強い興味からそうした魚種を取り上げることが多い。

特に、ウナギ、フグ、スッポン、ドジョウ等は専門の料理店が数多く存在する。そうした専門店はその魚が無くなると商売そのものが無くなってしまう為、その魚に対する思い入れも強く、多少の高値でも買い支えることが多い。

そうした末端専門店は取り扱う魚の情報に対する意欲も非常に強い。寿司店や回線居酒屋等多魚種を扱う業態の飲食店にはみられない程の、取扱魚種に対するこだわりで、食文化的な話から生産・流通動向にまで幅広い興味を示す。

このような理由から、私共でも「末端専門店」を持つ魚種としてウナギに次ぐ規模を擁するフグに力を入れていく。日々の話題を入れながら、フグを取り巻く業界動向にも触れていきたい。

写真は上からフグのアップと養殖場で泳ぐフグの写真。それが下関の仲卸の除毒所で除毒処理され、身欠きの状態(写真3枚目)で出荷され、お店で刺身や鍋料理として提供される(お皿の写真は東京築地の超高級業態で知られる某名店で撮影)。

フグアップ.jpgDSC00288.jpg身欠きフグ群.jpgDSC09026.jpg
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