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「蒲焼店が考える“これから”」45 〜2015年6月15日号掲載〜 [蒲焼店が考える“これから”]


伊藤小澄代表取締役
(川豊/千葉県成田市)

『活鰻不足はこれからも続くと覚悟、          だからこそ鰻の扱いを大切に』

“ニホンウナギが絶滅危惧種に登録[IUCN]”(昨年6月)されているが、夏に向けての影響は特にないのだろうか。

「反応、売れ行きに大きな変化はございません。今年も夏に向けて、『成田うなぎ祭り』が開催されますので、街全体で更なる活性化に向けて多くのお客様にお越しいただいて、活性化に向け動いていくものと思われます」

活鰻相場は国産中心に段階的に値上がっている。資源面は無論、相場面の懸念に対してはどのような考えを持っているか。

「活鰻不足に関しては、これからも続く事と覚悟をし、鰻の扱いを今まで以上に丁寧に行い、蒲焼専門店ならではの個性を出し、少しでも美味しい鰻を提供出来るように努力していきたいです」

ウナギ資源問題とともに大きな課題の一つがウナギ職人不足問題。職人さんに対してどのような事を行っているのだろうか。

「職人さんに対して、会社として出来うる事。社会保険、厚生年金、労災の加入はもちろん、定期的に全社員、パートに対して健康診断を行っております。また、40年以上、毎年、社員旅行を行い、職人同士、スタッフ同士の親睦を深め、福利厚生の充実に努めております。一方、経営面では、鰻の味の追求はもちろんですが、接客面でもサービス接遇の会議を社内で開く等、お客様に喜んでいただくための努力をして参りたいと考えております」

ウナギ業界はこの数年間で大きく様変わりしている。とくに資源問題に関しては、昨今のウナギ養殖業がこの6月1日より、許可制となり、資源管理はより厳しくなっている状況にある。それほど近年では世界に誇る日本を代表するウナギ文化の先行きが危ぶまれている。

「日本の伝統的食文化を守るべく、また後世にもつないでいける様、味・サービスの追求に努めていきたいです。また同業者様との交流を大切にし、成田という地域の特性をより理解をした上で、様々な地域の皆様と交流させていただきたいと思います」

ちなみに、成田山新勝寺の参道では今後、活性化のための何らかの動きが出ているようだが。

「川豊本店の所在する成田山新勝寺のお膝元の参道の活性化を図るべく、『成田門前のれん会』を昨年暮れに“米屋・下田パン茶屋・藤倉商店・川豊”の4軒でまずは立ち上げました。また『うなりくん』(うなぎと飛行機が合体した成田市のゆるキャラ)も頑張って『うなぎのぼりの街 成田』をPRしております。その名に恥じぬよう、お客様はもちろん、職人、従業員、取引先様を幸せにし、少しでも社会貢献出来るように頑張って参りたいです」

[データ]
「川豊」
〒286-0027 千葉県成田市仲町386
TEL:0476-22-2711

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*「蒲焼店が考える“これから”」は現在、日本養殖新聞で連載中
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