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最新号08.1.25発行 [本紙記事/速報]


『既存魚種に依存した生産からの脱却』
”低迷打開の鍵は有望魚種開発に”
”消費者の心をつかめ”

 魚類養殖を取り巻く情勢は依然として厳しい。一向に脱却できない魚価低迷の状況に追い討ちをかけるような魚粉の供給事情の悪化、重油値上げ等生産・販売の両面で苦しさは増す一方だ。依然として飽和状態の続く日本の水産物流通の中で、熾烈な生産調整やコスト削減も限界に達した感が強く、「これ以上何をすれば良いのか」なげやりな状況にあると言えよう。早急な現状打破が求められる中で、今後、消流の活性化は無論、新たな優良魚種の開発に積極的に乗り出していくことが必要なのではないだろうか。完全養殖の成功から昨今、メディアでも注目度の高いマグロは言うまでもないが、その他にもサバ、アジという有望魚種の存在も徐々にクローズアップされており、その将来性も期待できる。日本では各地で地元ならではの多種類の魚が漁獲され、それなりに安定した消費を維持してきている。まだまだ養殖されていない多くの有望魚種が存在しており、改めて、そうした魚種開発に力を入れていくべきではないだろうか。これまでのように既存の魚種に頼らず、消費者の嗜好に合った有望魚種の開発を同時進行させていくことで、業界全体に蔓延している閉塞感を打開することができるのではないか。折しも「国産ブーム」が食品全般に拡大しており、追い風もある。時代の流れをうまくとられて荒波を乗り切っていくべきだろう。


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