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国内12トン台で終わる!!  〜シラスウナギ漁〜 [本紙記事/速報]



『海外、次世代主流に』

4月いっぱいで2013年度(12月〜4月)の日本国内のシラスウナギ漁が終わった。シーズン当初、国内外の“大不漁”を誰が予想したか、おそらく「周期的に採れる…」との淡い期待感が大勢だった筈。であるだけに、史上最高額のシラスウナギを池入れせざるを得ないハメにも陥った。そして、新たな動きとして、「もうジャポニカだけを追い求めると破綻しかねない。これからは次世代(異種)シラスウナギを考えていかないと立ちいかなくなるし、ジャポニカシラスの価格抑制のためにも、積極的に研究していくことが肝心となっていく」との声が多くなっている。ともあれ、荒れに荒れた2013年の日本国内のシラスウナギ漁は終幕─。日本の池入れ総量はよくぞつぎ込んだ─といえる、最高額のシラスを12トン以上池入れし、養鰻業界としては、言い換えれば必死に“供給義務”を果たした。おそらく業界で300億円以上のお金がシラスウナギに投入されたといえ、これをいかに取り返すか、頭の痛い問題でもある。

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一方の海外(ジャポニカ種のみ)はどうか、台湾は300kg強、中国は2.5〜2.8トン(5日現在)、韓国は2.0トン(同)と東アジア四カ国で20.0トンにも満たない結果となっている。日本と共に鰻の“供給安定”の面で大切な中国のシラスウナギ、次世代(異種)含めた現況(6日現在の現地情報から)─。現地のA・ジャポニカ種は、上海主体の漁展開も採れが悪く、従って流通価格は1匹24.2〜24.3元(1元日本16.35円、5000匹換算197万8,350〜198万6,525円)とジリ高にあるという。これらの大半が広東省台山方面の大手養殖業者が契約し、目下、北部浙江省のクロコ養殖業者のところで養殖中。池入れ総量は2.5〜2.8トン。

欧州産のA・アンギラ種は、10〜11トンの池入れ量。流通価格は1匹5.8元(5000匹換算47万8,238円)で、江西省、福建省で養殖中。米国産のA・ロストラータ種は、2.5〜3.0トンの池入れ。同1匹6.2〜6.3元(5000匹換算50万6,850〜51万5,045円)で、江西省、福建省主体に池入れされ、一部広東省にもまわっている。この数量の中に中南米ドミニカ、ハイチ、キューバのロストラータ種が約600kg含まれているという。

フィリピン産のA・ビカーラ・ビカーラ or A・ビカーラ・パシフィカ種、それにA・マルモラータ種は、合わせて10〜12トンの池入れで同1匹0.7元(5000匹換算5万7,225円)。主力は広東省台山方面で一部福建省でも養殖中。今の時期は花鰻というA・マルモラータ種の比率が高いため、需要は限られている。これを好んで養殖しているのは海南島の養殖業者。

いずれにしても、中国は商売にならないウナギ養殖をしない傾向にあり、これからはフィリピン産の各種に変わっていきそうだ。

また、台湾はジャポニカ種が300〜320kg台で、主に台南縣200kg以上、あとは屏東縣、嘉義は30kg程度、平均価格は1匹140元(1元日本3.60円、5000匹換算235万2,000円)、このほか、フィリピン産他が各地で1トン弱池入れされている。A・アンギラ種やA・ロストラータ種は殆どない。

そして韓国は、現地によると、4月25日現在でジャポニカ種が輸入もの1,500kg、自国産500kg合わせて2,000kgの池入れ、現行の1匹の流通価格は4,600ウォン(100ウォン日本9.15円、5000匹換算で約210万4,500円)。輸入ものの平均価格はkg当たり2万5,000ドル(1ドル98円、kg当たり245万円)。

このほか、北米産A・ロストラータ種シラス及び中間種苗含めて2,500kg、流通価格はkg当たり6,700ドル(kg当たり65万6,600円)。フィリピン産A・ビカーラ種5,000kg、同kg当たり2,100ドル(kg当たり20万5,800円)。内訳はシラスと中間種苗半々。インドネシア産A・マルモラータ種シラス100kg、中間種苗2,000kg、平均価格kg当たり264ドル(kg当たり2万5,872円)、ドミニカ、ハイチ生産品A・ロストラータ種輸入100kg、kg当たり3,700ドル(kg当たり36万2,600円)、その他、A・モザンビカ種4,000kg、kg当たり1,500ドル(14万7,000円)。

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