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美味!!「鯉」メニューのお店12〈2016年8月10日号掲載〉 [鯉シリーズ]


千葉県成田市「川豊」

品質・技術の伝承で消費拡大に繋げる

鯉料理を提供しているお店を紹介する「美味!!『鯉』メニューのお店」シリーズ。今回は千葉県成田市にある老舗のうなぎ専門店「川豊」を訪ね、三代目の伊藤小澄代表取締役に鯉料理のこだわりや今後の展望などについてお話を伺った。

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取材した日は「成田うなぎ祭り」を開催中とあって続々と観光客が訪れていた

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店内の座敷は広く、ゆったりできるのも自慢

「川豊」は明治43年に創業。当時は印旛沼や利根川などで主に鰻や鯉などの卸をしていた。
成田市田町に「川豊」の前身である「丸豊川魚店」を構えたのが大正14年。この頃から卸に加えて蒲焼の販売や飲食も手がけるようになり、成田山の参道界隈のお店にも本格的に卸を始めた。現在の本店がある同市仲町に移転したのは昭和42年。屋号を「川豊」と改め、本格的な鰻と鯉の専門店として営業を開始した。現在の場所は成田山新勝寺のお膝元、周辺は新勝寺を訪れる大勢の観光客で常に賑わいを見せている。

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「鯉のあらい」

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「鯉こく」

提供している鯉料理は「あらい」と「鯉こく」。鯉は群馬県産の1尾1kg〜1.5kgのものを使用しているが、伊藤社長は「群馬県産は赤城山の冷たい雪解け水を使っているので、特に身の締まりがいいのが特長です」と説明する。また、「川豊」は本店・別館・西口館と3店舗あるが、いずれの店舗でも大きな生簀を所有。繁忙期でもt単位で鯉を生かしておけるのも強みだ。

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品質と技術の伝承が消費拡大につながる

「鯉こくは鯉のだしをどれだけ取るかが重要です。甘くなりすぎずにいかにだしを利かせるかに普段から気をつけています」。
伊藤社長は料理へのこだわりについてそう話す。また、「あらい」は独特の食感が自慢。利用客からも「初めて食べたがおいしい」という声が寄せられているが、伊藤社長は「さばいている職人も20年以上のベテランが多く、技術にも長けています。湯がくときの温度管理もしっかりしているのも大きいでしょう」と、職人による技術も大きいことを強調した。

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「うな重」

鯉料理を注文するのは比較的高齢の客が多い。昔と比べるとやはり消費は落ちているというが、先日には30代くらいの女性客のグループが注文し、「とてもおいしかった」と喜んでくれたこともあった。消費の拡大に向けた対策はあるのだろうか。
「別館でうな重と鯉が同時に味わえる『川魚御膳』を提供していますが、お客様から根強い人気がありますので、本店でも気軽に食べられる料理として提供を検討中です。また、川魚という日本の伝統の食文化を守るためには品質と技術が問われます。当然、技術の伝承という義務は重いと感じています。若い職人を育てることが、ひいては消費の拡大にもつながると思いますから」。
伊藤社長はそう話し、品質と技術の伝承も重要だという考えを示した。

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伊藤小澄代表取締役

「川豊本店」
〒286-0027 千葉県成田市仲町386
電話:0476-22-2711

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