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今号のうなLady〈Vol.82〉〜2017年8月10日号掲載〜 [うなLady]


両角(もろずみ)佑季子さん 
「やなのうなぎ観光荘 松本店」勤務(長野県岡谷市)

▼どんなときにウナギを食べたいと思いますか?
-お客様にお食事をお出しして、それを一口食べた時の『おいしい』や『幸せ』が見えた時です。鰻屋で働いているからといって毎日鰻料理を食べられるわけではないので、私自身は鰻を炭火で焼いているときに店内に広がるタレの香ばしい匂いだけで我慢(笑)しています。ですが、お客様の『おいしい』『幸せ』を毎日感じられるので、それだけで私はお腹いっぱいです。

▼ニホンウナギが絶滅危惧種に指定されたことについてどう思いますか?
-『絶滅危惧種』と聞いただけで、もうすぐにでも食べられなくなるのでは?という心配がまず先に立ちました。鰻料理を今後も食べていただくために、私たちに出来ることが何かないか、小さなことから対策を考えていければと思います。

▼お仕事のやりがいをお聞かせください。
-会社の経営理念から、元気に笑顔でコミュニケーションを積極的に取るようにしています。その結果、お客様から『あなたの笑顔が見たかったから食べに来たよ』と仰っていただけるようになりました。そのようなお声をいただける時にやりがいを感じます。

▼お仕事ではどのようなことを心がけていますか?
-助け合い・つながりです。お客様にお食事を召し上がっていただくことは社員、パート・アルバイト、取引先など、つながっている全ての人々との助け合いによって成り立っています。そのつながりを今後も大切にしていきたいと思っています。

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「蒲焼店が考える“これから”」98 〜2017年4月15日号掲載〜 [蒲焼店が考える“これから”]


北御門(きたみかど)孝廣代表取締役
(北御門/長崎県諫早市)

『お客様に感謝される総合的な店作りが大事』

4月もなかばに差し掛かり、花見シーズンも終盤を迎えている。東京では先月21日、全国に先駆けて桜開花が宣言されたものの、冬に舞い戻ったかのような肌寒い日が続いた。ここ最近になり、ようやく、陽気も緩み、春らしい気候になるなど、いよいよ夏のシーズンに向けての期待感が強まっている。ところで、ここ最近の専門店の販売状況はどうだろうか。

「売上げは昨年に比べると少し伸びています。仕入値の方は一時より少し下がっていますので、原価率は高いけれども経常利益は悪くないと思います」

近年、外国人観光客の話題がメディアによって取りあげられるが、貴店でのインバウンド対策、また販売促進についてはどのようなことを行っているのだろうか?

「インバウンドのお客様についての対応としては、店のウエブサイトに英語、中国語、韓国語のページを載せております。また店内にも3か国語のメニューを置いております。一方、販促については原点に立ち返り、美味しい料理とお客様が快適に過ごす事が出来るような接客と店のしつらえに、常に気を配っております」

ちなみに貴店で扱う、うなぎに対するこだわり、あるいは考えなどはあるのだろうか。

「良い鰻の定義はなかなか難しいのですが、旨みが乗って、硬からず、柔らかからず、程よい噛みごたえ(たとえて言えばクリームコロッケではなく、じゃがいもコロッケといいますか)。そして程よく脂が乗って、皮が薄くさくっと切れて、皮下脂肪が少ない物が良いと思います。当店は国産鰻のみを使っています。田舎の方ではお客様がイメージ的に国産にこだわっている方が多いようです」

ところで昨今、“絶滅危惧種”だの“ワシントン条約”だのウナギ資源保護・管理問題についてたびたび、取りあげられているが、この件についてはどのようなご意見があるだろうか。

「ニホンウナギ完全養殖の商業化については先日、国立開発法人水産研究・教育機構の増養殖研究所南伊豆庁舎を見学してきました。研究者の皆さんが情熱を持って一生懸命取り組んでおられ、とても頼もしく感じました。1日も早い人工種苗技術の確立が待たれるところですが、もう少し時間が掛かるようです。研究所に対してはもっと、“業界をあげて応援しています”というメッセージを伝えた方が良いと思います」

一方、ウナギ資源問題と同様、根深い問題の一つで頭のいたいウナギ職人不足についてはどのような考えを持っているだろうか。

「当店でも従業員不足に悩まされるようになってきました。やはり労働環境の改善などで飲食業界全体のイメージをもっと上げていかないとだめではないかと思っています」

取り巻く環境が大きく様変わりする中、今後はうなぎ専門店としてどうあるべきだろうか?

「鰻専門店として生き残りを図るには、先ずは飲食店として、そして接客業としてお客様が代金を払った上に『有難う楽しかったよ』と帰り際に言っていただけるような総合的な店作りが大事ではないかと思います。その上で専門店としての工夫や話題づくりのアイデア商品の開発等もしていくのが良いかと思います」

[データ]
「北御門」
〒854-0011 長崎県諫早市八天町4-3
電話:0957-22-0167

北御門 孝廣 ブログ用.jpg

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最新号19.3.25発行しました! [本紙記事/速報]


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主な内容〈8ページ建て〉
▼3ヶ国1地域でなんとか15トン強へ!!シラスウナギ採捕、漁獲量 日本国内わずか2トン!?大半を輸入もの依存 現段階12トンに乗せる
▼ウナギ資源に何を思う21 ワシントン条約回避と未来へつなげる食文化 シラス採捕・流通実態把握へ動き出す
▼11カ月連続減落ち込み幅6% 東淡2月分
▼還付金減額で製品値上げ!? -中国加工メーカー- 中国が4月1日から増値税(VAT)減税へ
▼鰻用2カ月連続の前年超え 2月分の養魚用配合飼料生産
▼鹿児島県突出の1.6トン 12月から2月で大手中心に9トン 水産庁 2月分池入れ量まとめ
▼全国のうなぎ蒲焼支出額、13ヶ月連続減 家計調査19年1月分(速報)/2人以上の世帯
▼大高未貴のなんくるないさぁー その70 「春の大掃除をして新生地球にGO!」
▼ シリーズ活鰻問屋を訪ねて⑥(株)光輝 職人育成の仕組み作りを 向こう2年で5店舗を展開、活鰻扱いは年間200トン
▼食べ合わせを逆手に 梅とウナギのひつまぶし販売(和歌山県田辺市・太田商店)
▼名古屋のまるや本店 東京進出 県下でひつまぶし展開 自社で毎朝手捌き 伝統製法のたれをベース 22日から/東京・六本木ミッドタウン店開店
▼米沢市コイ等名産品積極販売 需要増加狙う 4月1日から予定
▼髙崎竜太朗のウナギストワールドツアー 41 ウナギが環境の指標に、ニュージーランド・ネルソン
▼美味「鯉」メニューのお店83 群馬県大泉町「うなぎ小堀」-厳しい状況でも楽しくやっていきたい-
▼今号のうなLady(vol.131)
▼レギュラー生鮮アユ、荷主徐々に揃い始める 4月からの活発な動き期待 豊洲市場アユ商戦
▼2月の訪日外客数〈日本政府観光局調べ〉 前年同月比103.8%、260万4000人
▼ニホンウナギ産卵地点、さらなる絞り込みに 内部潮汐仮説と環境DNA法用いて、産卵地点推定 東大・近大・日大などのチーム
▼スーパー蒲焼拝見 アイテム、売価、大勢変化なく 販売減を見越して? 値上げの製品も散見

その他

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