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美味!!「鯉」メニューのお店22〈2017年1月10日号掲載〉 [鯉シリーズ]


帝釈天あっての柴又 地域一体となって盛り上げる!

葛飾区柴又「ゑびす家」

平成29年が幕を開けて最初の「鯉シリーズ」は新年らしく、映画『男はつらいよ』シリーズの舞台として知られる東京の下町・葛飾区柴又の老舗料亭「ゑびす家」からスタートしたい。

「ゑびす家」は1783(天明3)年の創業で、230年以上もの歴史を持つ。元々は団子屋から始まったが、明治時代に入ってうなぎを中心とした川魚料理を扱うようになった。1階の座敷からは滝の流れる池を眺めることができるほか、大広間は100人以上を収容できるなど、1人でゆったりと、宴会で賑やかにといろいろな楽しみ方ができるのも自慢。比較的年配の利用客が中心だが、観光地とあって若いカップルや家族連れなど客層はさまざま。

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「ゑびす家」の外観

「創業当時はまだ帝釈天への参道も整備されていませんでしたが、徐々に参拝客が増えるとともに参道も賑わいを見せ始め、周辺のお店も食事を提供するようになりました」。
斉藤太治専務は川魚料理を扱うきっかけについてそう説明する。近くを江戸川が流れていることもあり、当時は地産地消という意味でうなぎや鯉は江戸川で捕れたものを使用していた。現在では養殖うなぎがほとんどを占めるが、利用客から天然うなぎを希望する声があれば問屋に頼むこともある。

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「うな重」

産地は主に鹿児島・宮崎・三河一色で、1尾の大きさは3.5〜4.5Pが中心。「うな重」と「上うな重」が半々程度で売れ筋商品となっているが、日曜・祝日は「上うな重」が特によく出るという。また、「鯉のあらい」「鯉こく」「うなぎご飯」と団子がセットになった「川魚御膳」も人気メニューだ。

「うなぎはもちろん、お客様から注文をいただいてから調理し、焼きたて・蒸し立てをお出しするように心がけています。団体の観光のお客様の場合は旅行会社の添乗員にお客様が何分後に到着するかを聞き、来店の時間に合わせてお出しします」。

斉藤専務はこだわりについてそう話す。焼きたて・できたての「うな重」は利用客からも好評を得ている。ここ数年は利用客の食い控えで消費も厳しい状態が続いていたが、2年ほど前からやや上向きになっているという。

「今年はけっこう多くのお客様に召し上がっていただきました。一時期お客様が離れたときでも、刺身や天ぷらといったうなぎ以外の品目でカバーできましたので売上としては大きな減少にはなりませんでしたが、ようやく観光のお客様を中心に需要が『うな重』に戻りつつあります」。
5〜6名の団体客が全員「うな重」を注文したり、顔なじみの利用客が子供が里帰りすると必ず「うな重」を注文したりすることも、消費の回復に拍車をかけているようだ。

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「鯉のあらい」

一方、鯉料理は「鯉のあらい」「鯉こく」のほか、両方セットになった「川魚御膳」が売れ筋商品。産地は茨城県で、1尾は1.7〜1.8kgと比較的大きく、「あらい」なら8人前が料理できる。
「『鯉こく』には身が大きい方が適しています。3日間ほど煮ることで骨も柔らかくし、骨まで召し上がっていただけます。『あらい』はからし酢味噌であまり甘くなく、酒のつまみにも合います。厚すぎず薄すぎず、ちょうどいい歯応えが特長です」。

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「鯉こく」

食わず嫌いの客でも抵抗なく食べることができ、「初めて食べたがおいしかった」と評判も良好だ。
一時期、コイヘルペスが流行した際には消費が大きく落ち込んだが、他のメニューでカバーし、今では消費は緩やかに回復傾向にある。ただ、鯉を注文するのはやはり年輩客が多かったため、若い世代にもっと親しんでもらおうと「川魚御膳」を始めた。食べやすい量と大きさにしてあることで注文する若い客は以前より増え、「思ったより臭気がない」という声も寄せられている。

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広々とした店内

一時期より戻っている川魚の消費を維持しながら、今後はどのようにお店を盛り上げていくのだろうか。
「まずはお客様に喜んでいただけることが一番です。帝釈天あっての柴又ですから、お客様から『柴又はいいところだ』といわれるように、そしてお客様にたくさん召し上がっていただけるように、町をあげて盛り上げていきたいですね」。
斉藤専務はそう話し、昔からの味を残しつつ、地域と一体となって町全体を盛り上げていくことの大切さを強調した。

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斉藤 太治専務

「ゑびす家」
〒125-0052 東京都葛飾区柴又7-3-7
TEL:03-3657-2525

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今号のうなLady〈Vol.119〉2018年10月25日号掲載 [うなLady]


清水 清津里さん 40代
「清水園」若女将(さいたま市大宮区)

▼どんなときにウナギを食べたいと思いますか?
-丑の日や祝いのお席だけでなく、やはり食べたい気持ちは抑えきれませんので、日々の食事を慎ましく、疲労が溜まったときなどに必ずいただきます。

▼お馴染みのニホンウナギ(学名;アンギラ・ジャポニカ種)が絶滅危惧種に指定されていることについて、どう思いますか?
-残ったものを破棄するようなことのなきよう、鰻は専門店や料理屋さんにわざわざ足を運び、命をいただくということを大事にすれば一人一人の意識も変わり、少しでも防げるようになるのではないでしょうか。

▼お仕事のやりがいをお聞かせください。
-この暖簾を守り続けることの大切さ、日々お客様からも学ばせていただき、地元に根付くことで、人は共存共栄し生かされていることを感じます。『10年ぶりに来たよ』『美味しかったよ』というお言葉を頂戴することが幸せです。

▼お仕事ではどのようなことを心がけていますか?
-一緒に働いてくれている従業員を家族のように思うこと。たまには一緒にお酒を飲んだり釣りにでかけたり、遊びも共有することで絆も深まり、仕事にいかされていくと感じます。

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最新号20.12.15発行しました!! [本紙記事/速報]


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主な内容〈8ページ建て〉
▼シラス流通適正化と資源保護訴える 高知県淡水養殖漁協が講習会 5日/高知県土佐市「つなーで」〜「シラスを大きく育て、資源消耗抑えることも重要」(川村組合長)〜
▼国内総じて滑り出し順調 軸の利根川、浜名湖等採れ出す 〜国内シラスウナギ〜
▼全国の鰻蒲焼支出額、10ヶ月連続の前年超え 〜家計調査10月分(速報)・2人以上の世帯〜
▼緑茶の秘めたるパワー? 〜えっせい 鰻に魅せられて その118〜
▼中国原料相場、ロスト、ジャポの高止まりはまだ続く? 〜コロナで海外行けない中国人は1億人以上で内需は予想以上?〜
▼〈注意喚起〉「火災予防!ダクト・換気扇の点検を」〜乾燥するこの時期、火災を防ぐために〜
▼モノにも命が宿るというのは嘘ではない 〜大高未貴のなんくるないさぁ〜 その91〜
▼台湾・基隆「国立海洋科技博物館」へ 〜髙崎竜太朗のウナギストワールドツアー61〜
▼台湾区鰻魚発展基金会が鰻をアピール!! 〜行政院農業委員会の補助金活用〜
▼心に残る、テイクアウトメニュー 〜藤嶋亜弥のうなぎと刻む私の時間!!その16〜
▼成田名物・鰻をオトクに「なりたうなチケ」販売中! 〜12月7日〜、スマホアプリ「TRIP by RYDE」〜
▼今後も放流続けていくべき(藁科組合長談)〜浜名湖発親うなぎ放流事業〜
▼岡谷ならでは!!“うなぎとシルク”のマスク 〜「うなぎのまち岡谷」の会・製作〜
▼今号のうなLady Vol.182
▼「お客様の声はとても大切」国内2大ブランドの「八幡屋」〜取材先で見つけた話題のうなぎ料理専門店 千葉県市原市「八幡屋」〜
▼アユの最期と命の連鎖 晩秋の長良川に通う 〜新美貴資の「めぐる。」102〜
▼結婚式などでも活躍 生活文化にも密着した鯉 「鯉を身近に〜耳よりコラム〜⑧」
▼アイデンティティを持って和食を楽しむ 「1204和食セッション」〜次代に繋ぐ和食の集い〜 世界無形遺産「和食」の大切さアピール 〜4日/東京・秋葉原、富士ソフトアキバプラザ〜
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その他。

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