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美味!!「鯉」メニューのお店⑨〈2016年7月5日号掲載〉 [鯉シリーズ]


中国料理 新宿「古月」

鯉の薬膳料理で心身とも健康に

「鯉」メニューを提供しているお店を紹介する「美味!!『鯉』メニューのお店」シリーズ。今回は東京・新宿にある中国料理店 新宿「古月」を訪問。前田克紀料理長にメニューのこだわりや、利用客へのアプローチの方法などについてお話を伺った。

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「新宿 古月」の外観と店内

「古月」は平成19年6月、現在の場所に支店としてオープン。本店は台東区池之端にあり、前田料理長は入社以来、本店で修行を続けていたが、平成24年4月に暖簾分けという形で師匠から譲り受けた。すぐ目の前には新宿御苑が広がり、窓から四季折々姿を変える新宿御苑の緑を望めるロケーションも魅力。平日の日中は近隣に勤める会社員、土・日は日中は観光客、さらに夜は家族連れと客層も幅広く、近隣に長く住んでいる住民が気軽に来店し、夕飯を楽しむこともしばしば。昼は「古月のランチセット」「お昼のミニコース」夏限定の「冷麺」、夜は「夜ごはんセット」「アラカルトメニュー」などの中から選ぶことができる。

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調理する前田克紀料理長

「美味しく食べて心身ともに健やかに」をコンセプトに薬膳料理として多くの料理を提供。年に八回の割合でメニューを変え、5月後半〜7月上旬くらいまでの梅雨の時期には夜の「初夏の食養生コース」の中の一品として「鯉とあずきの煮込み」を提供している。
「梅雨時は湿気によって体にさまざまな不調が表れます。その場合は体内にある余分な水分を体の外に出すことが一番ですが、鯉にも体内の過剰な水分を排出する役割があります。お客様一人一人によって体質が違いますが、『初夏の食養生コース』は湿気によって消化器官が不調になったことを想定してメニューを組みました」。
前田料理長はコース料理についてそう説明する。

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「鯉とあずきの煮込み」

「鯉とあずきの煮込み」は鯉にあずきを入れてよく煮込み、雑草のおおばこの粉をくずもちにして混ぜ合わせている。鯉と野草の香りの相性が良く、甘さも控えめなのが特長。一尾約一kgの鯉を使用し、一尾で七〜八人前作ることができる。薬膳料理として梅雨時限定で提供していることが「古月」のカラーであり、鯉の産地自体には特にこだわりはないという。

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「鯉は体にいい食材ですが、おいしくないと意味がありません。多くのお客様に召し上がっていただけるように甘さを控えめにしました。鯉は食わず嫌いのような傾向があり、召し上がったことのないお客様が大半ですが、『おいしい』『意外と臭いが気にならない』という声が多く、成功だったと思います」。
前田料理長はそう話し、感触の良さを感じている。以前はウナギを醤油味で煮込んでニンニクを効かせた四川料理風のものや、ウナギを野菜と一緒に甘酢で炒めた料理なども提供していた。利用客からの評判は比較的良く、淡水魚は積極的に使っていきたいが、まだ利用客からの需要は少ないためそこまでは至っていないという。

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写真におさまる前田ご夫妻

世間一般にあまりなじみのない鯉だが、消費の拡大も含めて今後どのようなアプローチの仕方をしていくのだろうか。
「おいしさはもちろんですが、当店ではやはり薬膳料理としてご提供していますので、『健康にいい、体にいい』ということをお客様にアピールしたいと思います。鯉という決してメジャーではない魚でも薬膳料理として食べる意味を作っていますから、『鯉を使ったこんな料理もあるんだ』ということをこの機会にぜひ知っていただきたいですね」。
前田料理長はそう話し、薬膳料理の魅力についても改めて強調した。

中国料理 新宿「古月」
〒160-0022 東京都新宿区新宿1-5-5 2階
TEL:03-3341-5204
営業時間/ランチ:11時30〜14時(L.O)ディナー:17時30〜21時(L.O)
(月曜定休)

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